霊柱は胡散臭い 肆【鬼滅の刃】

百六十話 鬼稽古 ページ26

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「―――――――よし。休憩だ！飯は俺が作ってやってるからしっかり食え」

「っしゃあ！伊之助様が一番乗りじゃぁあ！」





そう言ってちゃぶ台の前にドカッと座った伊之助は、猪の被り物を取りその美貌を晒して飯にがっつく。

正直ビビった。おのれはこんな儚げフェイスしときながら歩くジャパリパーク状態なのかと。

ワンチャン、どっかのターザンよりも動物霊いると思う。







「おい太刀川！この具なんだ！」

「それは梅、こっちは鮭。味噌汁も卵焼きもあるししっかり食えよ。」

「天ぷらはねぇのかよ」

「…中々図々しいな、お前。」





我慢しろ。飯すら用意してくれねぇとこもあんのに。

頭ポンポンして伊之助の口に適当に唐揚げをぶち込む。




「うがぁぁあ!!俺をホワホワさせんじゃねぇ！」

「ステイ伊之助。声優を困らせるな。」




いくらプロとはいえ松岡禎丞も辛いだろうに。
実弥といい善逸といい鬼殺隊は声帯の主を困らせる傾向があるな。




「よし、食ったら即稽古だ。」

「「えぇ！？」」

「えぇじゃない。お前らサブタイトル見てみろ。鬼稽古だからな。飯食ってほのぼのしとる場合じゃねぇんだよこの野郎。」




皿を片付け、寝転がろうとする隊士を蹴り飛ばす。一部、地味に喜ぶんじゃない。





「安心しろ。吐瀉物で汚れるのは俺も嫌だから脛とか脇とかそこら辺攻撃してやるから」

「地味に嫌なんですけど！？」




竹刀でビシビシすれば情けない悲鳴を上げる隊士達。はいおもろ。




「こっち来ないでくれぇ！ソーシャルディスタンス！」

「安心しろ！消毒殺菌心がけてっから！」

「太刀川！お前の庭の池でヤゴ捕まえた！」

「ぎゃー！」




伊之助ェェエ！！

お前、ヤゴ捕まえんのは良いけどそれ俺の湯のみじゃねぇか！





「池の中スイスイ泳ぐし見てて面白いぜ」

「そりゃ泳ぐよ、ヤゴだもの。つかそれ成長したら陸上がってくんぞ。なんなら飛ぶぞ」

「あ？飛ばねぇよ。」

「飛ぶの！ヤゴ成長したらトンボになんの！お前、トンボって近くで見ると割とキモイんだからな。」




鬼稽古(サブタイトル)守れなかったじゃねぇか。
もう鬼稽古じゃなくてヤゴに変更だよこの野郎

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