石田彰との生活

44、入れ替わり事件 ページ45

石田「ん…………??」

アフレコ現場にて。

石田彰は身に覚えのない台本を手に持っていた。

これ、Aのじゃない？

そう思ってパラパラとめくると、綺麗な字で色んな所にメモが書かれていた。

この字は絶対に自分のものではない。

でも確かにテーブルの上に置いていたはず。

あれ、でもこれに似た見た目と色のものが2つ置かれてあって…。

じゃあこれAの？

…………だよね？

あ、スタッフさんに言えば…ってなんかめっちゃ話してるし！

あ〜話し掛けずらい…。

入野「石田さん？」

石田「んっ？！」

反射的に台本を隠してしまった。

入野「どうかしましたか？」

石田「え、」

言おうか言うまいか。

その時、ガチャりとドアが開いた。

そこには可愛らしい女性。

A「失礼しま…す……」

Aである。

花江「わぁ、Aさん?!」

江口「あ、どうも！」

A「どうも…ﾊｧﾊｧ……。」

石田「A…！」

A「あ、良かった…！」

Aの手には自分の台本。

入野「あれ、なんで…？」

石田「実は…家で台本入れ替わってたぽくて。」

そう言ってAの台本を見せる。

A「4時に始まるって聞いて……急いで来て…ﾊｧ。」

石田「大丈夫？」

A「大丈夫です…!」

ほいと言って台本を渡す。

石田「本当にありがとう。」

A「………はい！」

その後ちょっとだけ現場のみんなとおしゃべりして。

A「あ、それじゃあお邪魔しました！」

入野「またよろしくお願いします！」

A「またね！」

そう言ってAは自分の現場にへと戻って行った。

石田「良かった……。」

ペラ……と1ページ目をめくると。

可愛らしいウサギの付箋が付いていた。

［仕事頑張ってください！今日の晩御飯はハンバーグです(´▽｀)］

綺麗な字でそう書かれていた。

石田「ふっ。」

小さく笑った石田。

入野『……っ？！』

…………入野は声も出さずに驚いてました。

この一連が後に入野によってイジられる事はまだ誰も知らない事なのだった。

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