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第35話.死柱の過去。 ページ39

その男は我辺 門左衛門(わがあたり もんざえもん)
と名乗った。あの時は顔が見えなかったが、赤眼で
所々シワがあるがとても凛々しい顔立ちしていた。

我辺はAを連れ、死ノ宮山(しのみややま)という
不気味な山へ入った。死ノ宮山の頂上は
とても空気が薄い。そこに家がぽつん、と
立っていた。我辺の家らしい。
特別大きい訳では無いが、小さくもない。

家の中に入ると、我辺は押し入れの戸をあけ、
布団を指さした。

我辺「これがお前の布団だ。今はいないが…
もう1人、お前と同じ孤児がいる。
近松一香(ちかまついちか)という子供だ。」
「……一香。」
我辺「今は薪を集めている。明日からお前には
試練を与える。今日は夕飯を食べて早く寝ろ。」

Aの座布団を出し、座れと言った。

「……」
我辺「これでも食べろ。」

我辺はおにぎりを差し出し、
Aはバクバクと頬張った。

「…おい、しい、っ」

初めて優しさを受けたAはおにぎりを
食べながら大粒の涙を流した。

我辺「…1人で、辛かったろう。食べなさい。」

Aの背中を擦りながら我辺は余った
小さいおにぎりをパクパクと食べた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


泣き疲れて眠っているAを横に、
我辺はとある人物に手紙を書いていた。
鱗滝左近次だ。かつての同僚だったこともあり、
我辺の信頼している人物の一人だ。


?「我辺さん」
我辺「…帰ったか。一香。」

ガラガラっとドアが開いた。
そこに立っていたのは美しい子供だった。
茶髪を高いところで結い、キリッとしている瞳は
青色で、肌も白く、美しい。

?「うん。…この子は?また拾ったの?」
我辺「昨晩拾った。 お前の7つ上の子供だ」
?「そう。ボク…いくつだっけ。」
我辺「お前は、六歳だろう。」
?「そうだった。」

(・・)は近松一香。
我辺の一番弟子である。

第36話.死柱の過去。→←第34話.死柱の過去。



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舞中蠍/のあ(プロフ) - 眞尋さん» すみません!誤字です!ご指摘ありがとうございます! (2019年11月11日 16時) (レス) id: ff6619b807 (このIDを非表示/違反報告)
眞尋(プロフ) - すいません!悲鳴嶼さんは「南無南無南無南無」ではなく「南無阿弥陀仏」ですよ!いつも応援してます (2019年11月10日 22時) (レス) id: d2f316c579 (このIDを非表示/違反報告)
名無し5472号(プロフ) - 派手に好き………派手に………………派手になァ!!!!!! (2019年10月21日 20時) (レス) id: 4ba81fc84d (このIDを非表示/違反報告)
舞中蠍/のあ(プロフ) - こばひなさん» ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年10月20日 22時) (レス) id: ff6619b807 (このIDを非表示/違反報告)
こばひな(プロフ) - こんばんわ!「もう一人の柱」とても面白いです(*≧∀≦*)更新頑張ってください!!! (2019年10月20日 21時) (レス) id: b2d753e73a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞中蠍 | 作成日時:2019年10月19日 15時

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