ただでは折れたくない ページ5
周りの人が、恐る恐る爆心地を見る。肉塊と硝煙の存在を認めると、たちまち食堂は怒号に包まれた。
何を言っているのかは自分には聞き取れなかった。
そんな時、奥の扉が開いた。
gr「何の騒ぎだ」
kn「グルッペン！こいつが＿」
sh「侵入者が、ひとらんを」
gr「ふむ」
きっかり1秒目を伏せて、口を開いた。
gr「そのひとらんは偽物だ」
食堂が静まり返り、また騒がしくなる。
sh「偽物って、どういうことや」
sp「騙されてたん？俺ら」
一向に静まらない中、オスマンさんがじっと考え込んでいた。
os「…そうか」
zm「ん？なんか気づいたん？」
os「せやね…ひとらんがすり変わってるの、もう少し早く気づけたなって」
zm「まぁ確かにオスマンならそうかもな」
os「ん」
zm「でも反省は後や。今は本物を取り返しにいかな」
gr「その通りだ。既にミトから情報を貰った。本物は敵陣地の僻地だ」
sp「はや……」
gr「で、だ。今回は七瀬隊に全面的に協力してもらう」
sh「七瀬隊って、そこの？」
gr「あぁ。恐らくさっきも見ていただろう。彼女らは戦闘のエキスパートだ。我々以上にな」
sh「…まぁ、せやな」
gr「ミトによると、そこには我々の未知の兵器がある可能性が高い。トリオン体の強度が高い彼女らに行ってもらう方が、最小限の被害で済むとの試算だ」
mt［リーダー、聞こえた通りです。今回は私達が作戦の指揮を執ります］
[[了解。思考プロセスをそっちに送ったから、修正共有お願い]]
mt［……新型兵器の存在が確認されました。一部大幅に作戦変更します］
[[了解。助かるわ]]
(…レーダーの示す場所からして、トリオン体で最短ルートでも20分はかかる。その時間内に殺害される可能性は低いけど、だからって時間はかけられない)
gr「＿＿という訳だ。いいか？」
kn「…俺はええで」
ci「コネシマさん…」
kn「なんて言うかな、コイツなら…大丈夫だと思うわ」
ci「へぇ…コネシマさん、嫌かと思ってたわ」
kn「俺そこまで強情ちゃうわ」
グルッペンさんが作戦を説明し始めたのを皮切りに、出撃準備を整えた。
『…ライ、作戦は大丈夫よね＿＿ライ？』
li「……」
『…ライ！』
li「！」
『過去の自分と戦う時間はたっぷりある。今はそっちより仇敵と戦う準備をして』
li「…了解」
[[作戦開始]]
［［［了解］］］
痛みは最小限に抑えましょう(9/13修正済み)→←頼れるのは
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作者名：青緑柱石 | 作成日時：2021年12月6日 1時
