頼れるのは ページ4
li「でも、ナナセ＿＿」
mt［失礼します、アイリから通信を中継します］
[[続けて]]
ai［リーダー、まずいことが起こってる］
(経験上、アイリが言う「まずいこと」は本気でまずい。その上で、それをわざわざ自分に伝えるということは＿)
[[…他の人には伝えられないと、そういうことだね？]]
ai［うん…］
[[…任せて]]
ai［！］
[[丁度、私も変だと思っていたから]]
ai［リーダー…！］
[[ミト、視覚共有する。援護は必要ない]]
mt［了解］
(…トリガーオン)
li「…」
無言だったが、ライもトリガーを起動した音が聞こえた。
zm「！？まっ＿＿」
一瞬。マーリンを取り出し、狙いを定めて撃つまでコンマ5秒だった。
だが、標的を貫かない。
(…やはり、気付かれていた)
zm「どういう＿＿」
『黙って』
zm「っ！」
(SEで怯みはしたけど、浅い。本物なら、まだ慣れていないから動けなくなるはずだから、偽物確定)
kn「おま……
ひとらんに、何を！！」
li「ここから離れて！！」
「へぇ」
(＿＿想定内、というか、予想通り。
ライは、シールドを張って流れ弾が出ないようにしている。
だが、いつもと様子が違う。
(すぐにケリをつけるべきだが…)
どうも、戦闘慣れしすぎている。乱星国家の連中か、はたまたアフトの優秀な戦力でも投入したのか、或いは＿＿
(…黒か)
li「…ナナセを…傷つけるな……」
(……え)
ライが何事か呟いたかと思えば、突然、シールドから無数の棘が生えてきた。
思わぬ攻撃に、咄嗟に回避したものの、右足首が切れ、細かく損傷が起こった。
『マジか』
「くっ…」
敵側も、予想外の攻撃に大きなダメージを受けていた。
『…逃さない』
「死ね」
『化けの皮、剥がしてやる』
確かに、トリオン体を撃ち抜いた手応えを感じた。
sh「……っな」
rb「何や、コイツ……」
「……」
『…え』
「…ぅぅううあ」
すぐさま2発撃ち込んだが、手応えがない。
(生身なのか？それにしては…
腐ってないか？)
辛うじて人の形を保てているようないないような、よく分からない何かにもう何発か撃ち込んだが、動きが鈍る様子すらない。
(…？)
あちこちから穴が開き、周辺の温度が上がってきて、爆発すると察した。
『全防御！』
その瞬間、バン、と音がして、その場には肉塊だけが残った。
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作者名：青緑柱石 | 作成日時：2021年12月6日 1時
