62杯目 ページ16
倒れたマスターを受け止め、私は白衣のポケットからスマホを取り出し広津さんにかけた。
「やぁ広津さん、至急車を無名の酒場へ。場所は覚えているね? それと医療道具と処理班も・・・。マスターが重症を負ってしまってね」
電話を切り、急いで応急手当てを始めた。
エリスちゃんが探してきてくれたタオルを傷口に当て止血をした。
車が到着し、急いでマスターを乗せ本部へと向かった。
酒場に残した処理班には、瀕死の輩の処理と店の清掃を頼んでおいた。
マスターはどんどん冷たくなっていく。
「この子、大丈夫かしら・・・」
隣でエリスちゃんが心配そうにマスターを見る。
「あぁ、私が救ってみせるさ」
やれやれ、とうの昔に医者は辞めたのだけどねぇ。
本部へ着くと入口には中也君がいた。
「何があったんですか?」
ポートマフィアの首領が急ぎの電話をしたとの事で只事ではないと思い、此処で待っていたようだ。
「緊急でね、説明は後だ」
私はマスターを抱えて車を出た。
「なっ、ソラ!?」
「中也君、この子を知っているのかね?」
「あ、はい。俺の・・友人です」
「そうか・・」
急いでオペ室へ向かい処置を施した。
最悪の事態は何とか免れた。
病室のベットに寝かせ、その場には眠るマスターと私と中也君だけが残った。
「さて、私は戻って色々やらなければいけないことがある。君はどうする?」
「俺は、こいつが目を覚ますまでここにいます」
「そうかい、組合のこともある。あまり無理はしないようにね」
「はい・・・」
こんなにも弱々しい中也を見るのは久しぶりだ。
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チョコミント - 面白いです! (9月18日 19時) (レス) id: d1016c78dc (このIDを非表示/違反報告)
Wiyu(プロフ) - 名無しのインティライミさん» わぁああありがとうございます! 合格できるよう頑張ります!! (2019年1月17日 19時) (レス) id: 282d795185 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのインティライミ - 受験頑張ってください!応援します!いつまでも待っているので、無事合格するのを願っていますよ!! (2019年1月17日 6時) (レス) id: 24c67caab3 (このIDを非表示/違反報告)
Wiyu(プロフ) - ヨルさん» キャー(≧∇≦) ありがとうございます! 頑張ります!! (2019年1月12日 1時) (レス) id: 282d795185 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 受験頑張ってください!来年でも再来年でも何時でも待ってます! (2019年1月12日 1時) (レス) id: dd4205d183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Wiyu | 作成日時:2018年9月23日 2時