【YOI】君の見る夢 (ページ3)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,811 hit

1-2 ページ3

「おう、A！親御さんと話はついたか？」
「うちで全然構わない、とのことでした」

　私が先生に伝えると、大喜びして私に握手を求める。握手はしないけれど。

　とりあえず、昨日ピチット・チュラノンをググって調べたら、それなりにすごい選手だと言うことが分かった。

　あと小手調べにその子のSNSのアカウントをフォローしたら、あっという間にタイムラインは彼で埋まってしまったのだ(こっそりフォローは外したけど)。

　親にも相談したら一人なら問題ないと言っていたし、結局留学生をうちに泊めることになった。

「すぐに決まって良かったよ。留学生は明日ここへ来るそうだから、もし決まっていなかったら俺の家になる所だった」
「先生の所でいいじゃないですか」
「俺は英語がダメなんだよ。でもAならいけるだろ。期待してるぞ、優等生！」

　ここで優等生をしていた事が裏目に出てしまったとは……。思いもよらぬ伏兵に肩が落ちてしまいそうだった。

　何はともあれ、明日にピチット・チュラノンは家へ来るのだ。SNSの感じだととても賑やかそうな人だけれど、うまく話せるかな。

　仲良くなりたいなんていう気持ちよりも、今はただ、彼とどう過ごせるかが不安で仕方が無かった。