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Welcome to the Villains' World ページ4







 想像してほしい。深い眠りの底から引き上げられた時、おおよそ親しみの湧かない暗闇に包まれていることを。たとえ部屋の明かりを消していても、目に見える景色を完全に黒く塗りつぶすことは不可能である。不自然さに気が付いて身じろぎすると何か硬いものに触れる。その『何か』に阻まれ、両手を横に伸ばすこともできず、目の前に手を伸ばそうとしても、同じく硬いものに阻まれる。ここでようやく自身が狭い箱に閉じ込められていることに気がつくだろう。

 そういうわけでAの目覚めは最悪だった。出られるか分からない場所に閉じ込められているという現実は、どんな悪夢よりも恐ろしく身を蝕むものだ。人ひとりが入れる細長い箱といえば思い浮かぶものは棺。そう連想した途端、ある考えがよぎった。


 ――生きたまま燃やされる。


 半狂乱になって暴れだした時、あまりにも唐突に暗闇が晴れた。
 Aは半ば呆然としながらも急いで体を起こす。また閉じ込められたらたまったものではない。だがその心配は不要だった。

「一体……」

 呟いた声はAではなく、知らない男のものだった。
 右を向いてから初めてAは変わった装いの二人の人物に見下ろされていることに気がついた。

 一人はツギハギの帽子を被った二十代くらいの男性で、首や袖から覗く腕には白い骨のペイント、紫のベストにも胸骨が描かれており、どこかアフリカの魔術師を彷彿とさせる。

 対するもう一人は緩やかな黒髪にシルクハットを被り、黒いベストの上に羽織った群青色の裏地のロングコートは肩口が黒い羽根で覆われている。杖を手にした手には尖った金色の爪のついた手袋をはめ、青白い顔の目元を隠す黒い仮面は鼻のあたりで嘴のように尖っており、翼のようなコートと合わせて見るとカラスのように見えた。

「見たところここの生徒じゃなさそうだけど……」

 ツギハギ帽子の男性――先ほどの声も彼のものだったようだ――が困惑したように呟く。Aも同様にこんらんしていたが、『生徒』という単語に首を傾げた。

「ここは学校なんですか?」

 Aが尋ねた途端、それまで沈黙を貫いていた仮面の男性が嬉々として語り始めたが、その内容は耳を疑うものだった。というのもこの場所――ナイトレイブンカレッジは世界中から選ばれた類稀なる才能を持つ魔法士の卵が集まる魔法士養成学校だというのだ。

魔法は本当に存在する→←謎の馬車



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リー・マキトータ(プロフ) - 珠梨さん» 大爆笑しました🤣 ちなみに読みは『エウシーダ』で、二つのスワヒリ語を合体させた造語です。 (4月1日 14時) (レス) id: 042fe54ac4 (このIDを非表示/違反報告)
珠梨(プロフ) - タイトルを入試だ☆と読んでしまった自分は…… (4月1日 14時) (レス) @page2 id: ac62a72ef1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リー・マキトーマ | 作成日時:2020年2月28日 9時

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