無謀な決闘の結果 ページ20
*
翌日。二人の新入生が寮長に決闘を挑むという噂はあっという間に広がっていたようで、ハーツラビュル寮にはたくさんの見物人が集まっていた。
「エースちゃんとデュースちゃんが寮長の座をかけてリドルくんに決闘を挑むって!? マジで言ってんの?」
トレイから図書館でのことを聞いたケイトは驚愕する。
「俺も止めたんだが……」
「ったく、無謀なことすんなぁ〜。面倒なことにならないといいけど」
クロウリーが挑戦者の二人の名を挙げ、エースとデュースの首から魔法封じの枷が外される。
「一人ずつ相手にするのも面倒だ。二人まとめてかかっておいで」
リドルが言うと、寮生たちがヤジを飛ばした。
「いいぞー! 寮長!」
「軽く捻っちゃってくださーい!」
Aはため息をついた。彼らは寮長に無謀な決闘を挑んだ二人が惨敗する姿を見て安心したいのだろう。『自分はコイツらよりマシだ』と。逆らえないから、それしか自分の心を満たす方法がないのだ。
「私の投げたこの手鏡が地面に落ちて割れたら、始まりの合図です。では……」
小さな手鏡が学園長の手から空中に放られ、落下する。ガラスの割れる音が聞こえるや否や、
「
リドルが唱え、エースとデュースの首に枷がはめられた。あっという間だった。
「くっそぉ! 魔法を具現化させるヒマもなしかよ!」
「ここまで手も足も出ないなんて……」
ユウは「何が起こったのか見えなかった……」と呟き、Aは内心『やっぱりか』と思って再度ため息をついた。やはり積み重ねてきたものの重さが違うのだ。
「五秒もかからなかったね。やっぱりルールを破る奴は、何をやってもダメ。お母様の言う通りだ」
「確かにルールは守るべきだ。でも、無茶苦茶なルールを押しつけるのはただの横暴だ!」
デュースが反論する。
「ルールを破れば罰がある。そして、この寮ではボクがルールだ。だからボクが決めたことに従えない奴は首をはねられたって文句は言えないんだよ!」
「そんなの間違ってる!」
ユウも声を上げたが、「間違ってるかどうかも、全部ボクが決めることだ!」と一蹴される。
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リー・マキトータ(プロフ) - 珠梨さん» 大爆笑しました🤣 ちなみに読みは『エウシーダ』で、二つのスワヒリ語を合体させた造語です。 (4月1日 14時) (レス) id: 042fe54ac4 (このIDを非表示/違反報告)
珠梨(プロフ) - タイトルを入試だ☆と読んでしまった自分は…… (4月1日 14時) (レス) @page2 id: ac62a72ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リー・マキトーマ | 作成日時:2020年2月28日 9時