リーチ兄弟 ページ16
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昼の大食堂は既に生徒たちで溢れかえっていた。木製の長テーブルの中央には果物の籠が置かれ、天井では樹木のように枝分かれした巨大なシャンデリアが煌々と輝いている。
食事はビュッフェスタイルのようで、台の上には様々な国の料理が並んでいた。どれも美味しそうで選ぶのに時間をかけたため、席を探そうとAが視線を彷徨わせた時にはどこの席も埋まっている状態だった。
「おーいA」
この際床に座って食べようかと考えた時、聞き覚えのある声が耳に届いた。
「席、ないんでしょ？ ここ座っていーよぉ」
右目側に黒いメッシュの入れたターコイズブルーの髪の生徒がひらひらと手を振っている。フロイド・リーチというオクタヴィネルの二年生で、優しげな垂れ目に金色とオリーブ色のオッドアイが特徴的だった。
「いいんですか？」
「うん。なんか困ってそうだしさ」
「ありがとうございます。じゃあ、失礼しますね」
お言葉に甘えてAは隣に腰掛けた。向かいには片割れのジェイド・リーチが座っており、こちらは冷静な性格を思わせる切長の目で、大人びた微笑を浮かべていた。
「あ゛〜……マジで最悪」
垂れ目の生徒が疲れたようにテーブルに伏せ、「どうしたんですフロイド？」ともう一人が問う(どっちがどっちだか分かって助かったとAは思っていた)。
「今日の授業、飛行術あるじゃん……テンション下がるんだけど」
「そうですね。海から出て陸を走れるようになっただけでも褒めてほしいものなのに、魚に空を飛べだなんて」
「アズールも飛び方がどうのとか言われたみたいだしねぇ。そういやジェイドもだっけ？」
「ええ。でも、アズールよりはマシでしょう？」
「アズールは俺たちと違って人間時は足が減るからねぇ。八本から二本になるってどんな感覚なのかなぁ？ 考えたら頭こんがらがってきた」
これらの会話の内容から二人が人魚だということは明らかである。時折授業の様子を見てきたが、彼らの言う通り、飛行術が得意な人魚は数えるほどしかいなかった。
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リー・マキトータ(プロフ) - 珠梨さん» 大爆笑しました🤣 ちなみに読みは『エウシーダ』で、二つのスワヒリ語を合体させた造語です。 (4月1日 14時) (
レス) id: 042fe54ac4 (このIDを非表示/違反報告)
珠梨(プロフ) - タイトルを入試だ☆と読んでしまった自分は…… (4月1日 14時) (レス) @page2 id: ac62a72ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リー・マキトーマ | 作成日時：2020年2月28日 9時
