+１６０+頑固 ページ15
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確かに私は赤ん坊くんが言うように非・利き手である
左でのハンドリングが甘く、左からの攻撃や切り返しなどには弱い。
…て、そんな指摘を受けてる場合じゃない。
後が残るのも嫌だし、腫れたりしたら後が面倒くさい。
とりあえず、何かで冷やさないと…。
『赤ん坊くん、ここって結局人は居るんですか？』
リ「あぁ、一つ下の階に数名待機してるはずだぞ。
奴らは優秀な医療のプロだからな、それも見せれば処置してくれるぞ」
優秀な、の前に「ボンゴレの」とか「マフィアの」とか
続けられそうな気もするが…口にされてないから気にするのはやめよう。
彼の言葉に対して、少し悩む素振りをしてから
「やってもらってもいいんですけど…冷やすものさえあれば自分で出来ますよ」
と答え、踵を返し始めたら山本くんも付いていくらしい
彼いわく、もう退院していいなら退院して
なまったカラダを動かして再来週の秋の大会に備えたいとの事。
一緒に階下を回っていれば人に出会う。
ザ・イタリア人、という訳でもなくて彼らには日本語で通じた。
山本くんは怪我の経過具合と本人の意思により退院の許可がおり
私は私で手早く適切な処置を施して頂き
山本くんは自身の病室に戻り、着替えると先に帰るな、と立ち去った。
私は私で一度自分の病室に立ち寄り
脇に備えられていた制服に着替えてから恭弥さんの元に向かう。
赤ん坊くんはいつの間にか去ってしまったのか
部屋にいたのは恭弥さんのみだった。
私に気付いた恭弥さんはスっと視線を持ち上げ
少しだけこちらを一瞥するとまた瞼を伏せて脱力する。
まだ体が完全に感覚を取り戻していないのだろうか？
あるいは…単純に眠いのか？
彼の自由さは、私にすら彼を完全に読み解かせてくれない。
とりあえず彼の傍らに寄ってみる。
武力を以て拒絶されないあたり、話があるなら寄れってことで良さそう。
『私は帰りますけど、ちゃんとお休みなさってくださいね』
「これ以上の休養なんて必要ないよ」
『またそういう…、ダメですよ。
私とは比にならないくらい重症だった貴方が同日に退院なんて…』
「僕が不要だって言ってるんだけど」
『…ダメです。』
お互い譲ることなく、視線を逸らすことなく話す。
こうなると彼が実力行使に動きそうで、それがまた怪我を悪化させそうで怖い
が、ここで譲るわけにはいかない
あくまでも私の最優先事項は彼の身の安全である。
『…ダメですから。』
ダメ押しにもう一言。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - 阪サッカーさん» お返事遅れました、嬉しいコメントありがとうございます！地道に更新頑張らせていただきます！ (2020年7月9日 17時) (
レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
阪サッカー(プロフ) - 面白くて、読み応えがあって、何より続きが楽しみです。お身体に気をつけて、無理しない程度に頑張って下さい。 (2020年6月16日 21時) (レス) id: d96a890ddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年5月3日 14時
