+１７５+ボンゴレリング ページ30
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風くんは情報処理の末に無理やりまとめ上げた回答を聞くと
また口元を緩めて優しく笑んだ。
…そう、否定することなく笑みを浮かべて返したのだ。
…本当ならば「そんなぶっ飛んだ話があるか」と一蹴して欲しかった
こんなコミックさながらの展開があるのか？
彼は、あの時からそういう人生を歩んでいたのだろうか？
にわかに信じがたいな。
にしても、バラバラになっていた情報を１つに纏めただけで
こんな突飛した答えが出てくるとは
自分で導いた答えではあるが、納得はしているはずもなく
「嘘だろ」という感想が脳内を占めるが
目の前の彼は赤ん坊くんの様に心が読めるわけではないのか
気にする素振りもなく、そのまま話を進めた
予想していた以上の突拍子のなさ。
事実だけ脳内に収めて、理解や納得は出来ずどこか置いてけぼりだ。
「そこまで理解していれば話が早い。リングの話に移りましょう」
置いてけぼりを食らったまま今日の話題の中心に。
諦めて先程までの話を飲み込み、届いたリングを取り出し机に置いた
居間の天井から降り注ぐ照明の明かりを反射しキラリと光る
「これは“ボンゴレリング”と言って
イタリアンマフィア「ボンゴレファミリー」の後継者の証です。」
説明を受けるも小首を傾げてしまう
イタリアンマフィアの宝飾と聞いて
大きな宝石や煌びやかな物を連想するのは愚直だろうか？
まぁ、マフィアの一般常識なんて知るわけもないが
それでも豪華か質素か以前にこの形状に対して違和感を感じていた
『そんな大層な物の割には粗末な…、半分に割ったような形ですね』
手に取った時から思っていた違和感だが
その存在の重要性を加えれば当初の違和感や謎がより一層深まった
「１０代目」まで続くマフィアの家宝？である指輪が
こんなデザイン…というわけではないだろう
じゃあ仮に、これが未完成の半欠けだとしてもう一方の欠片は一体何処に？
…近年出会った人々は私に対して分析に長けているとかいうが
実際は考え込んでは思考にドハマりしていたり出来が良いとは言えない
今だって指輪の形状に対する違和感１つで
もう１つの欠片の在りかに対してまで思考が飛んでいる
「えぇ、正にその通り。これは“半分”なのです。
今の状態では“ハーフボンゴレリング”と呼ばれ完全なものではない」
もしかして、これが昨日銀髪が狙っていた物なのか？
だとしたら、もう一方も彼が、彼の所属する組織が狙って…
…または既に有している？
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睡-ｽｲ-(プロフ) - 阪サッカーさん» お返事遅れました、嬉しいコメントありがとうございます！地道に更新頑張らせていただきます！ (2020年7月9日 17時) (
レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
阪サッカー(プロフ) - 面白くて、読み応えがあって、何より続きが楽しみです。お身体に気をつけて、無理しない程度に頑張って下さい。 (2020年6月16日 21時) (レス) id: d96a890ddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年5月3日 14時
