+１４０+亡骸 ページ45
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「まぁ！私ったら…！」
傍から聞けば相当白々しいセリフと共に口元に手を添え驚きを表する。
出血量は想像が着くが、傷口をこれ以上広げないように引き抜く
下ろした手からは栓が抜けたように血が流れ、指先へと流れていく
指先へ到達した液体はそのまま木製の床に染み込んだ。
そのまま私は一度飛び退くように彼女から離れる。が
…彼女の手には以前とアレが握られてる。
緊迫した雰囲気が再び戻り
話している３人を眺めるように見ながら考える。
他の誰でもない私に、私への殺意ではなく
獄寺さんへ向けた殺意をチラつかせたのはなんの意味があったのか
いや、それ以前に日頃多少の空回りがあれど
弟を大切にしているビアンキさんが彼に刃を振るうという不可思議な状況だ
…とりあえず止血しよう。
そう思い、先程まで恭弥さんの傷の手当てに使っていた
少し彼の血で汚れた消毒液の染みたハンカチを傷口に強く押し当てる。
消毒液のせいで少し痺れるような痛みが駆けるが
この状況ということもあり、気にしないで強く圧迫し続ける。
その時沢田くんが「ある人物」の名を呟いた
そいつは、つい先刻私たちの目の前で息絶えたはずの男
「……ろくどう…むくろ…？」
正直に言えば「何を言ってるんだ、この人は」と思った
だって、その視線はビアンキさんに向いていたから
しかも、言った直後に自分の発言に彼自身が驚いていたし
…まぁ頼りないというか、信じていいのか心配になってしまうんだよね
でも、彼を否定する心の中の自分に気が付いた時
どこか胸がザワついて、それでいいのかと自分へ向けた猜疑心を煽る
それを肯定するかのように聞こえてきた笑い声
「クフフ…。また会えましたね」
その声は本来の笑い方の主とは違って女性の物
音を捉えてスグに彼女の方に視線を投げた
彼女の口元は弧を描いており
その右目は本来の色合いと打って変わり紅く、文字が刻まれている
…あれはビアンキさんの姿をしているが中身は「六道骸」
スグ傍で騒ぎまくる２人が喧しいが…
まぁ、この反応が普通だろう
奴は私たちの目の前で確かに自害したのだ
確かに、床を鮮血で染めた。
視線をビアンキさんからズラし、六道骸の「亡骸」が転がる方を見る
しかし私の記憶に相違があるわけではなく
先程の光景を思い起こした通り
そこにはまだ濁るには時間が経っていない、赤いシミが出来ている
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睡-ｽｲ-(プロフ) - ますしんさん» ますしん様コメントありがとうございます！そうなんですよね…昔はさほど気にならなかった辺、大人になったからこその損得勘定なのでしょう…大人になんてなるもんじゃないですね…←なるべく濃く書くことを意識するあまり直ぐ話がいっぱいになってしまいますが… (2020年2月6日 15時) (
レス) id: 3400204ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - 確かにその差にツッコミたくなりますよね。お気に入りするんなら評価もできるだろ！って…この作品、内容が濃くて読んでいて楽しいので更新速度低下は悲しいです…それでも見続けるので更新頑張ってください！！ (2020年2月6日 15時) (レス) id: 378183aadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年1月25日 16時
