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「目当ての品がガンダルヴァー村にないことを知っていたから、僕はスメールシティへ向かったんだ」
「でも、残念なことにスメールシティにも品切れでなかった」
そう言うと、前置きをするかのように、カップを持ち水を口の中へ運んだ
飲み終わると、苦笑いを浮かべてゆっくりと口を開いた
「目当てのもの自体は見つかりにくいものでもなかったんだけど…
ただ、行く先々で死域を発見してしまってね…レンジャー長としては見逃せなくて……」
そこまで言われてなんとなく悟った私は
「なるほど…？見逃せなくて死域の駆除を夢中になって次々としていたら雨が降ってきた
流石に帰ろうと思いそこから帰路についたもののその帰路にも死域がたくさんあり、
ついでにと駆除しながら帰っていた
その結果びちょびちょになって帰ってきた……そういうこと？」
私が自分の見解を述べ終わり、ティナリに聞くと
ティナリは困ったような笑みを浮かべながら噤んでいた口を動かした
「……うん、さすが僕の幼馴染だね、正解だよ」
ごめんね、と最後にもう一度言葉を付け足したティナリは、いつもより少し小さく見える気がした
いつもと立場が逆な私とティナリ
そのせいで、いつも威圧で溢れているティナリが今日は年相応の青年に見えた
「……ふふっ」
そんなティナリを見ると、不思議と笑みが溢れてきた
「…？」
そんな私を見て不思議そうな顔をするティナリ
顔に“何笑ってるの”という文字が見える気がした
「ふふ、ううん…ティナリらしいや
それに謝らないでよ、確かに心配はしたけど……でも、レンジャー長として死域の駆除頑張ってたんでしょ？」
お疲れ様、と声をかけると目をまん丸にさせたティナリ
だがすぐに目線を逸らして「当然のことをしたまでだよ」なんて私に言ってきたけれど
ティナリの耳を見ると、ぴくぴくと動いていた
照れている、または喜んでいる証拠だ
そんな姿に思わず胸がきゅんっとなり、にやにやが止まらなかった
そんな私の顔が視界の端に入ったらしいティナリは
「…何ニヤニヤしてるんだよ」
とじと目をしながら聞いてきた
「へへ、なんでもなーい！さ、晩ご飯食べよ！」
そう言って私が台所へ足を運ぼうとすると
「料理できないやつが台所行ってどうするの、ここに座ってて」
と言いながら、ティナリに襟首を掴まれたのは言うまでもない
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風鯨(プロフ) - 甘雨ちゃんの財布さん» ありがとうございますすすっっ！！告白嬉しいですっ！wこれからも、甘雨ちゃんの財布さんに好きですって告白されるような良い物語の展開が作れるように頑張ります…！ (5月8日 21時) (
レス) id: ee6a2f1bbe (このIDを非表示/違反報告)
甘雨ちゃんの財布 - 好きです。(告白) (5月7日 21時) (レス) @page34 id: bf3dd9c151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風鯨 | 作成日時：2023年3月27日 19時
