12話 ページ13
時刻は夜の11時をまわった。暗殺者の仕事はこれから始まると言っても過言ではない。各々が得物を手に、ひとりまたひとりと城を出ていく。
『片付けなら手伝っても構いませんか？』
名前はというと、なんとか夕食を残さず食べ終え、今度こそ働かなくてはと意気込んでいた。7年間ほとんどまともにご飯を食べていなかった名前の胃袋は、予想以上に縮まっていたようで、元々少なめに盛り付けられていたにも関わらず、後半は残しては失礼だからと無理やり口に押し込んだようなものだった。
「あら、ありがとう！でも名前ちゃん明日は入隊試験でしょう？それならもう寝た方がいいわ〜。試験は朝早くからやるもの。」
ルッスーリアは親切にそう教えてくれた。しかし名前には寝室がない。一瞬廊下で寝るかとも考えたが、夜遅くに廊下を通った人が邪魔に思うかもしれないと踏みとどまった。
「名前ちゃんのお部屋なら、空いてる部屋を宛てがえってボスが言ってたわ！洗い物終わったら案内するわね〜！」
それだけ言うとルッスーリアは洗い物を始めた。手伝いを断られた以上ここに居ても邪魔になると、名前は談話室で待つことにした。
今夜はベル、スクアーロ、レヴィが任務に出ているようで姿が見当たらない。XANXUSも自室へ戻っており、たった今マーモンも部屋へ戻ろうとしているところだった。
名前は、ドアの付近でぽつんと待機する。それと同時に、今日あった色んな出来事を思い返していた。
主が変わり、足枷は外され、久方ぶりに食事らしい食事をした。今日だけで随分と人間らしさを取り戻したような気がする。名前は、こんなに恵まれていて良いのだろうかと、少しずつ不安になってきた。
しかしもうあの地獄に戻りたくはない。自分を人間とも思っていないやつらに叩かれ蹴られ殴られながら、例え倒れようとも働かされるあの地獄には。この場所に居たいと思うなら、明日の入隊試験をなんとしても突破しなければならないのだ。
名前は自分の中で気持ちの整理をつけ、気を引き締めた。
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夢(プロフ) - Twitterフォローさせていただきました。よろしくお願いいたします。 (2022年6月14日 8時) (
レス) id: 6425fa7392 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - こちらこそ、親切に教えてくださってありがとうございます!! (2022年4月16日 0時) (レス) id: 069036dd65 (このIDを非表示/違反報告)
巫女月 - みっきーさん» わざわざ数ある中から探していただいて、ありがとうございます…！ (2022年4月16日 0時) (レス) @page2 id: 44a9584735 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - 了解致しました！先程フォローさせていただきました！よろしくお願い致します(*´`)♡ (2022年4月14日 14時) (レス) id: 39298dc62b (このIDを非表示/違反報告)
巫女月 - みっきーさん» 作品名も一緒にユーザー名に書いてありますので、かなり分かりやすいかと思います…！ (2022年4月14日 1時) (レス) id: 44a9584735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫女月 | 作成日時：2020年12月23日 2時
