４２. ページ45
おそ松兄さんが部屋に入ってきたときはびっくりした。
わたしの手を握って、言っている意味もよく分かっていなかった。
でも、手は温かかった。
信じてほしい。嫌わないでほしい。
そう言いながら必死に涙を堪える兄さん。
なんで、泣いてるの。
ごめん、と謝ったときに、涙がこぼれたのが見えた。
わたしは咄嗟に手を伸ばして、その涙を拭いた。
声は出ないけど、悠みたいに分かってくれるかな。
兄さんは、くしゃくしゃの顔で笑った。
そしてわたしの手を両手で包んだ。
壊れ物を扱うように、優しく、頬にあてた。
前のわたしなら、今この場で拒否をし、
ナースコールをしてでもこの人を追い出していただろう。
それができなかった。
男の子なのに、泣きながらわたしの手を握ったまま。
「なぁ、明日…Aの家、行ってもいいか？」
顔を上げてそう聞く兄さん。
わたしは何故か、頷いていた。
兄さんの表情が明るくなり、ぱぁ、っと輝いた。
「あいつらも連れてきていい？」
断る理由はなかった。
どうしてだろう。
あれだけ、嫌だったのに。
あれだけ、嫌われたと自負してすべて諦めていたのに。
兄の気持ちを知り、兄の行動を目の当たりにし
わたしのなかには、期待が生まれていたんだ。
また、一緒に笑い合える。
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プリン - 私の好みドストライク！ (2019年2月17日 16時) (
レス) id: d0243add66 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 松兄弟目当てできたのに悠を好きになった私← (2017年1月11日 1時) (レス) id: 18f2ff2d81 (このIDを非表示/違反報告)
七 - とても素敵でした！別サイトでも書いてるんですか？凄く読みたいです…urlとかって貼れますか…？ (2016年5月29日 2時) (レス) id: 898d37ed7a (このIDを非表示/違反報告)
せいや(プロフ) - アイさん» たててますよーー！！ナノでですよね？たててます！同じ人です！ (2016年2月19日 0時) (レス) id: 89311f3d00 (このIDを非表示/違反報告)
アイ - すみませんいきなりで申し訳無いのですがもうひとつサイトたてられていられますか？同じような小説を見かけました私が知るにこちら様の作品の方が先だと思われるのですが… (2016年2月13日 19時) (レス) id: 1a19365efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せいや
| 作成日時：2015年12月2日 19時
