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あれから何年が経っただろうか。
結局、わたしは何故か兄たちに嫌われてしまったらしい。
陰湿な嫌がらせ、それは学校でも家でも変わらず。
あと少し、あと少し我慢すれば兄たちは卒業する。
そう思って、一生懸命頑張って学校生活を送った。
これも、悠がいなかったら無理だったかもしれない。
兄たちは無事に受験を成功させ、全員県内の同じ高校へ入学した。
それからは、学校生活は楽だった。
友達は相変わらず悠くらいしかいなかったけど、それでも。
何かにおびえて生活する事はなくなった。
それは、学校でだけだったね。
家に帰るのが嫌だった。
家では一言も話さない。
だからといって学校で話すってわけでもない。
ただ、悠が言っていることにうなずいたりするだけ。
それでも、悠は分かってくれた。
兄たちは違った。
話したくない。
この人たちと目を合わせたくない。
怖い。
そう思うほどに、関係は悪化していって。
わたしの部屋が、兄さんたちの物置になったりすることだってあった。
母さんは、家で一言もしゃべらないわたしを心配した。
学校でも嫌がらせでも受けてるの？
そう聞いてきた。
違うよ、学校は楽だよ。
こんなところにいるよりも、ずっとずっと楽だよ。
ただ、口を開けたくない。
頭の中によみがえるのは、楽しかった時の記憶。
またあのころみたいに笑い合って遊べるかなぁ。
いま、話しかけてみたら？普通に執りあってくれないかな。
そんなことをまだ考えてしまう自分が憎くて
家族の前では口を利かないようにした。
学校でももともと話すほうじゃなかったけど
ついに、先生の前でも無言になった。
家の事を聞かれるたびに、逃げ出したくなった。
そして、いま
２５歳になった今でも。
あのとき、わたしは兄たちの優しさだけでなく
自分の気持ちを言える、最大の手段を失くした。
声って、どうやって出すんだっけ？
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プリン - 私の好みドストライク！ (2019年2月17日 16時) (
レス) id: d0243add66 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 松兄弟目当てできたのに悠を好きになった私← (2017年1月11日 1時) (レス) id: 18f2ff2d81 (このIDを非表示/違反報告)
七 - とても素敵でした！別サイトでも書いてるんですか？凄く読みたいです…urlとかって貼れますか…？ (2016年5月29日 2時) (レス) id: 898d37ed7a (このIDを非表示/違反報告)
せいや(プロフ) - アイさん» たててますよーー！！ナノでですよね？たててます！同じ人です！ (2016年2月19日 0時) (レス) id: 89311f3d00 (このIDを非表示/違反報告)
アイ - すみませんいきなりで申し訳無いのですがもうひとつサイトたてられていられますか？同じような小説を見かけました私が知るにこちら様の作品の方が先だと思われるのですが… (2016年2月13日 19時) (レス) id: 1a19365efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せいや
| 作成日時：2015年12月2日 19時
