雨戦〜敗北〜 ページ14
――うつし雨
山本は崩れ落ちるスクアーロの首にかかるリングを器用に弾くと…それを掴む
「勝ったぜ」
山本は笑顔で…完成したリングをカメラに向けた
「山本…」
「やりましたね!!」
綱吉達は嬉しそうに声を上げるなか、VARIAは至って冷静だった
「ぶったまげ」
「まさかこんな事がね…」
ベルとマーモンがそう言う中…レヴィはとても嬉しそうだった
――俺は…テメェとなら一緒に、XANXUSへの忠義の道を歩んでも…悪くねぇと思ってる
Aはリング争奪戦の前…スクアーロに言われた言葉を思い出す
「先にあんたがいなくなって…どうすんだよ」
Aがそう頭を抱えた時…
「…スクアーロ……」
XANXUSが彼の“名前”を呼んだ事に驚き、Aは顔を上げる
「ざまぁねえ!!負けやがった!!!カスが!!!」
笑い事ではないのだが、XANXUSは突然笑いだし…その声が静かな夜に響いた
「用済みだ」
XANXUSがそう手を構えれば、レヴィとマーモンが名乗り出る
「ボスが直接手をくださなくとも…」
「僕がやってこよーか?」
「お待ちください」
今すぐ始末に行く…そんな雰囲気に水を差したのはチェルベッロだった
「今アクアリオンに入るのは危険です。規定水深に達したため、獰猛な海洋生物が放たれました」
チェルベッロの声に…Aは耳が痛むような頭痛がした
首を締め上げるような吐き気さえしてくる
「ちょ…待ってよ。スクアーロはどーすんだ?」
「スクアーロ氏は敗者となりましたので、命の保証はいたしません」
チェルベッロのあっさりとした声に、綱吉側に驚きが走る
分かっていた…覚悟もしていた
こうなる事が…いつか起きうる世界に生きているのだから
でも…
「やっぱな。んなこったろーと思ったぜ」
そう言って…山本はスクアーロを担いだ
今の山本の怪我で…スクアーロを助けるなんて不可能
「普通助けね?」
でも、その中で…山本はスクアーロを助けようとしていて
Aは思わずアクアリオンに向かい走り出した
「A!?」
ディーノが驚いた声を上げた時、Aの耳に届いたのは…
「どこへ行く気だ…?カス女」
絶対的な威圧を孕む、XANXUSの低い声だった
Aは足を止め…思わず自嘲する
どれだけ自分の覚悟が甘かったか思い知らされた
そして、Aはようやく気づく
――私は…スクアーロに死んで欲しくないんだ
でも、AはXANXUSに逆らうなんてできない
例え、この感情を殺し…心を失ったとしても
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Higuma(プロフ) - 昨日この小説を見つけて一気読みさせてもらいました！！ もう一年以上過ぎてますが、いつか続きが更新されるのを待ってます！とても良いお話だと思います！頑張ってください！ (2019年9月19日 21時) (
レス) id: 72c8bd0285 (このIDを非表示/違反報告)
プリン★スポ隊隊長兼副 いろいろ最高な小説多いよな← - 頑張ってください！応援してます！とても良い作品で続きをたのしみにしてます。 (2018年6月16日 14時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ユリスタ(プロフ) - うんぬんさん» ありがとうございます!!少し用事が立て込んでしまい、更新頻度が下がってしまうかもしれませんが、これからも応援宜しくお願いしますm(_ _)m (2018年2月12日 0時) (レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
ユリスタ(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます(-人-)これからの展開がまだ少し悩んでいる段階ですが、更新がんばります!!宜しくお願いします!! (2018年2月12日 0時) (レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - 切ない…これからどうなるかすごく楽しみです！更新頑張ってください！！ (2018年2月7日 18時) (レス) id: 202bcdc282 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリスタ | 作成日時：2018年1月26日 7時
