氷の死神 ページ8
Aが扉を抑えているので、XANXUSは黙ってそこをくぐる
すると、XANXUSの息が白くなった
カーペットが霜柱のように逆立ち、踏むたびにパキパキと音が鳴る
道にいた人間は全員凍りついていて…まるで時が止まっているかのようだった
「その部屋は立ち入り禁止だ!そこで何している!」
聞こえた声にAは小さく笑った
「な、なぜ…Aが!!なぜXANXUSが…」
現れた男は、XANXUSとAを交互に見つめ…青ざめる
「最近噂があっただろう?」
ゆっくりと歩み寄るAに、男は後ずさった
「謎の凍死遺体が相次いで発見される事件だよ…まるで私という亡霊が、恨みから死神に転職して祟っているんじゃないか…なんて」
パキンパキンと弾けるような音と共に、Aから溢れる冷気が男を包んでいく
「ま、まさか…」
「その通り…氷の死神は生きてたんです」
完全に男が凍り付いたと同時に…更に大量の人数で追手がやってくる
「邪魔です」
Aは両手を広げ、死ぬ気の炎を大きく燃やした
「
途端に、咆哮のような冷気が爆発し、その場の時が止まった
「XANXUSさん、大丈夫ですか?」
Aが振り返れば、XANXUSは憤怒の炎で冷気を相殺していた
「“氷の死神”か…随分と有名になったじゃねぇか。死んだことになってるみてぇだがな」
「さすが、理解が早くて助かります」
AはXANXUSの言葉に嬉しそうに頷く
「オッタビオに殺されて、ご丁寧に葬式を経て…埋められたんです」
「それで…フラフラ自由に出歩けるんだな」
XANXUSが皮肉るような口調で言ったので、Aは苦笑いを返す
「おかげさまで…私を見た人がいたらその場で氷像にしなくちゃいけないんです」
「迷惑な話だな」
XANXUSはAの横を通り過ぎ…Aもそれに続く
「スクさん、驚くだろうなぁ…。呑気にベルとポーカーでもやってるかな」
Aが小さく呟くと、XANXUSは鼻で笑った
「景気づけに殴るか」
「程々にして下さいよ!?」
そう言いながら、Aは目を伏せる
XANXUSはそれに気が付き…視線だけをAに投げた
「スクさんに、また怒られちゃうな」
一緒にって約束してたんですけど…とAはXANXUSを見上げる
「これから私はスクさんには適わなくなるのが分かるんです。私の八年間の努力も身につけた知識も…全て無駄になってしまいそうで…悔しいので腹癒せに独り占めしたかったんです」
Aはそう言ってXANXUSの隣に並んだ
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ユリスタ(プロフ) - ゆっくりノワールさん» なるべく鬼畜にしないよう心がけたんですが、無理でした←ありがとうございます、更新頑張ります!! (2017年12月31日 1時) (
レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりノワール(プロフ) - わー………９代目ってこんな鬼畜でしたっけ((更新頑張ってください (2017年12月30日 2時) (レス) id: 6f03c68297 (このIDを非表示/違反報告)
ユリスタ(プロフ) - イヴさん» ありがとうございます！原作と照らし合わせながらの更新なので、少し遅くなるかもしれませんが頑張ります！ (2017年12月29日 19時) (レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - 面白いです！続き期待しております！ (2017年12月29日 8時) (レス) id: 2af4348fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ユリスタ(プロフ) - フ瑠ランさん» ありがとうございます!!フ瑠ランさんの作品にもお邪魔させて頂きますね! (2017年12月12日 18時) (レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリスタ | 作成日時：2017年12月12日 9時
