9月9日 ページ7
――9月9日…それはとある男が目覚めた日だった
Aは目の前の光景に呼吸を忘れる
声が掠れて…言葉が発せられない
「遅くなったな」
「ざ……ん」
力無く…膝から崩れ落ちたAの足元には、七つの小さな焦げがある
どうやって目覚めたのだろうか?そんな疑問なんてもう吹っ飛んでいた
そんなことを自分が知る必要なんてない…
ただ、戻ってきてくれたと…Aはそれだけで充分だった
「遅すぎ…っです、八年って…」
「るせぇ」
XANXUSの久々に聞く言葉に…Aの目から涙が溢れる
本当に、目の前にXANXUSがいるのだと分からせてくれる
「…カスザメ共はどうした」
「まだ伝えていません…暴動起きちゃうと思うんで」
Aがハハハと空笑いすれば、XANXUSも少しだけ納得した顔をする
一度精神がリンクした経緯があるからか、XANXUSはAに…夢で目覚めたことを告げた
それは即ち、まだXANXUSがボンゴレの…封じられた部屋から抜けられていない事を示していた
彼がが自力で抜けられない訳もないのだが…何せ八年間も仮死状態だったのた
力の制御が効かず、部屋ごと更地にしかねない
…そもそも、そんな目立つ起き方をされるとこっちも困る
XANXUSが目覚めたことは、まだ上層部に知られたくないのだから
「…っ」
突然がくりと壁に倒れかかったXANXUSに、Aは慌てて駆け寄った
「大丈夫ですか!?」
「…寄るんじゃねぇ」
AはそんなXANXUSの言葉を無視し、身体中に浮いてる凍傷の痕に触れた
「少しは薄くなるだろうけど、完全には無理かな…」
「構わねぇ…。それで、そっちはどうなってやがる」
Aの発言に気にする様子もなく、XANXUSは尋ねてきた
そっち…というのは、恐らく内通者の事だろう
「簡潔に説明できる状態ではないので…スクさんとマーモンさんがいる所で詳しくお話したいんですが…」
「誰だ」
XANXUSは血色の悪い顔で、Aを睨む
Aはしばらく黙っていたが、XANXUSの…怒りの宿る瞳には適わなかった
「オッタビオです」
「…そうか」
XANXUSの顔は変わらなかった
二人は付き合いが長い…少し動揺するかと思っていたのだが、杞憂だったようだ
「でも、ちょっと今の彼…面白い展開になっていますよ」
Aがそう笑えば、XANXUSは何も言わずに歩き出し…そしてその足を止めた
「てめぇは、こんな時間にこんな所にいて平気なのか」
「あぁ…平気ですよ」
Aは気配を消しながら…扉を開き外に出た
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ユリスタ(プロフ) - ゆっくりノワールさん» なるべく鬼畜にしないよう心がけたんですが、無理でした←ありがとうございます、更新頑張ります!! (2017年12月31日 1時) (
レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりノワール(プロフ) - わー………９代目ってこんな鬼畜でしたっけ((更新頑張ってください (2017年12月30日 2時) (レス) id: 6f03c68297 (このIDを非表示/違反報告)
ユリスタ(プロフ) - イヴさん» ありがとうございます！原作と照らし合わせながらの更新なので、少し遅くなるかもしれませんが頑張ります！ (2017年12月29日 19時) (レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - 面白いです！続き期待しております！ (2017年12月29日 8時) (レス) id: 2af4348fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ユリスタ(プロフ) - フ瑠ランさん» ありがとうございます!!フ瑠ランさんの作品にもお邪魔させて頂きますね! (2017年12月12日 18時) (レス) id: 6a14379c02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリスタ | 作成日時：2017年12月12日 9時
