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私のこの好きって気持ち。
勇斗さんを想う、この気持ち。
昨日彼に触れられた頭も唇も、今もずっとほんのり温かくて、いつも私を助けてくれる時に包み込んでくれる彼の温かさ。
ずっと側で、ずっと一緒に、いてほしい。
ううん。
いてほしい、じゃなくって、いたいって言った方がいいかも……。
そして、病院を後にした私は、すぐさま家にとんぼ返り。
玄関を開けると、そこには勇斗さんが私の帰りを待っていてくれた。
A「た、ただいま……」
勇斗「お帰り……」
そのまま、私と勇斗さんはリビングのソファにちょこんと腰かけて、しばらく二人とも何も言わずに、ただ寄り添いあって座っていた。
それだけなのに、私の鼓動も、勇斗さんの鼓動も、どんどん早くなっていった。
そして……。
A「あの……。一つだけ、聞いてもらってもいいですか……」
勇斗「うん……」
A「まだ、何て言っていいのかわからないし、これがいいってこともわかんないんですけど……。
でも、今、一つだけわかったことがあるんです」
勇斗「何……？」
A「私……どうやら……勇斗さんのこと
好き
みたいです……。
友達として、とか、
ヴァンパイアとして、とか、
家族として、とか、
そんなんじゃなくって……
あなたが何者とか、そんなことどうでも良くって……。
私は、勇斗さんが、好き、みたいなんです……。
ずっと側にいたいんです……。
ずっと一緒にいたいんです……。
ずっと勇斗さんの温もりを感じてたいんです……」
この好きが、どんな好きだってかまわない。
この好きって気持ちは何も変わらないんだから。
そうだ。
私は勇斗さんが好きなんだ。
どんな好きだって、私は、勇斗さんが好き。
ただ、それだけ……。
そして、私の手を、勇斗さんの大きくて温かい手が包み込んだ。
勇斗「人間は……好き同士になると、こんな風に手を繋ぐんだって、この前テレビで言ってた……」
勇斗さんの指が、私の指に絡まって、私も、勇斗さんの指に自分の指を絡めて、恋人繋ぎ……。
やっぱり、勇斗さんの手って、大きくて温かいなぁ……。
それに、キスよりも、今の私達にはこれぐらいでちょうどいい。
A「ふふ……。私がいない間、いっつもどんなテレビ観てるんですか……」
勇斗「あはは……内緒……」
それから私たちは肩を寄せ合って、笑いあって、とっても素敵なクリスマスを過ごしました。
そうです。
私は、ヴァンパイアに、恋、しちゃいました……。
――――
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作者名：milkssss | 作成日時：2021年2月20日 16時
