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V6ハウスから出て、一週間が経った。
あれから音沙汰があるはずもなく、一人で寂しく過ごしていた。
自分勝手にあの場所を去ったのに、こんなにずっと忘れられない。
もうみんなは私のことなんか忘れちゃったかな?
ツアーの打ち合わせや練習できっと忙しいんだろうな。
私はいなかったことになってたりするのかな。
『…私はめんどくさい彼女かっ』
声に出して自分につっこんでみたものの、虚しさだけが残った。
ふと、辺りを見回す。
何日分も溜まった洗濯物、ずっと洗っていない食器、出し損ねたゴミ袋の山……。
さすがにまずいと思いつつ、どうしたってやる気が出ない。
ずっと付けっぱなしだったテレビからは小さく井ノ原くんの笑い声が聞こえてきた。
…………テレビの向こう側の人になっちゃったんだな。
急にV6の存在がとても遠くに感じられた。
…そんなの最初からそうだったじゃないか。
私と彼らの関係はアイドルとファン。
それ以上でもそれ以下でもない、それだけの関係だ。
勝手に舞い上がって、勝手に悲しんで、なんて自分勝手なんだ。
自分を奮い立たせてなんとか片付けを始める。
片付けを始めてしばらく経った頃、ピンポーンとインターホンが鳴った。
セールスかな…と思いつつインターホンのモニターを見るとそこには
『……なん……で……………』
なぜか、井ノ原くんと健くんがいた。
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それ(プロフ) - みるくプリンさん» みるくプリンさんありがとうございます。前作でもコメント頂けて嬉しかったです!次のお話も気長にお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2020年12月5日 22時) (レス) id: 11ffe0d4ff (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 完結おめでとうございます&お疲れ様でした!いつも楽しく読ませて頂きました。新作も楽しみです。これからも頑張って下さいね。あ、右の星をポチらせていただきました~(*^^*) (2020年12月5日 17時) (レス) id: e740d416ca (このIDを非表示/違反報告)
それ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!のろのろ更新ですが温かく見守って下さるとうれしいです! (2020年10月10日 16時) (レス) id: 11ffe0d4ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - とても面白いですね!続き楽しみにしてす!! (2020年10月4日 19時) (レス) id: f016a9c02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:それ | 作成日時:2020年3月22日 23時