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にゃんが三十八匹 ページ38




「あ、れ、もう…こんな時間…?」



重たい頭をゆっくり上げながら時間見ると午後八時。
部屋は暗く、静かである。


「…杏寿郎さん、千寿郎くん…?」



不安になって、急いで立ち上がる。


「杏寿郎さん!!千寿郎くん!!」



嘘、嘘、私が寝ている間に居なくなっちゃったの!?
急いでリビングに向かい、扉を開けると、眩しい光と共に、驚いた顔の二人が居た。



「A!?」
「Aさん!」


「良かった…居た、まだ居なくなってなかった…」


熱があるからだろうか。涙腺が緩くなっていた。
この中で一番年上なのに、泣いてしまった。
ボロボロと泣いて、杏寿郎さんと千寿郎くんを困らせてしまった。



「A、俺達はここに居るぞ!」

「Aさん、お腹すいていませんか?夜ご飯作ってありますよ!」



二人とも背中をさすってくれて慰めてくれた。
それが嬉しくて、でも、やっぱり居なくなるのを想像すると泣いてしまった。




***





「Aは涙脆いようだ!!」
「あ、兄上…そんなに言わないであげましょう?Aさん、顔が真っ赤です」




「もう、杏寿郎さん嫌いです」
「むぅ!!A!!」
「…嘘です、大好きですよ。仕返しです」




そう言えばまた顔を赤くする杏寿郎さん。
可愛い。
そんな事を思っていると、ニュースが耳に入ってきた。



「Aさん、もうすぐ台風が来るらしいですよ」
「台風か〜、電車止まったりしないといいけどなぁ…」
「あのような電車が止まることがあるのか?」
「えぇ、台風が激しいと最悪停電になることも…」



それは避けたいな。
そう言えば前二人が来た時も、激しい台風の日だったよね…?



まさか───





「Aさん?」


千寿郎くんが心配そうに私を見つめてきた。





「あ、なんでもない!おやすみ!」



歯磨きしてから寝ようと、洗面所に向い、歯磨きをしていると、トントンと扉を叩く音がした。


「ん〜」



歯磨きをしながら返事をすると、扉が開いた。
杏寿郎さん?
首を傾げると、杏寿郎さんは私の背後に立った。目の前にある鏡を通して私は杏寿郎さんを見つめた。



「浮かない顔をしていた。まだ何かあるのか?」


杏寿郎さんが聞いてくるので、とりあえず歯磨きを終わらせ、口をゆすいだ。



「なんでもありませ__」
「ちゃんと話して欲しい。俺は後悔したくはない。君が悲しんでいる理由が知りたい」



杏寿郎さんはそう言って私の両肩をしっかりと掴んだ。

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(プロフ) - グミさん» わぁぁ!!グミさま〜!!お優しいコメントをありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。グミさまの心を少しでもホワホワさせることができたのなら幸いです!こちらこそ長い間お付き合い下さりありがとうございました!<(_ _*)> (1月30日 11時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - 途中まで読んでいて、でも忙しくて全然読めてなかったのですが、ちらっと除くと完結、と出ていたので一気読みしてしまいました!2人と別れる時、涙が溢れてきました。でも!再会できて良かったです!!しあわせになって、良かった…!コメント失礼しましたm(*_ _)m (1月30日 6時) (レス) @page50 id: 9cb77040e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - maxiahさん» お久しぶりです!maxiah様!(*´∇`)心が浄化されましたか!それは光栄の極みです!!長い間おやすみしていたのにも関わらずお優しいお言葉胸にしみます(*/-\*)素敵なコメントをありがとうございました!m(_ _)m (2022年4月7日 17時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
maxiah(プロフ) - お久しぶりに拝見させていただきました。はぁ心が浄化されます。好きです。 (2022年4月6日 22時) (レス) @page37 id: f2fb6597c0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 墨染さん» わぁぁ!墨染さまっ!こんばんは!こちらこそ、墨染さまとお話する時は安らぎの一時です!いつもありがとうございますm(_ _)mこれからも、墨染さまを幸せにできるようなお話作りを頑張ります…!(*´▽`*) (2021年7月6日 22時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月23日 17時

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