にゃんが三十七匹 ページ37
苦しくて、熱くて。
なかなか眠れない。
足音がする。
うっすら目を開けると、杏寿郎さんが私の額に濡れたタオルを置いた。
「君が泣いていた事を俺は知っている」
「…泣いてなんかいません」
「嘘だ。毛布を被って泣いていた」
「違います」
私はこれ以上話すつもりは無いと、目を閉じた。しかし、ドサッと音がしたので、目を開けると、肘枕をして私を見つめている杏寿郎さんが居る。…杏寿郎さんは目力があるため、眠れない。
「えっと…杏寿郎さん…？？あのぉー杏寿郎さんの視線を感じるので眠れないのですが…」
「千寿郎が帰ってくるまで、少しだけだ」
「…杏寿郎さんは、怖くないのですか」
深入りすれば、するほど別れが辛くなるのに。
「怖い？」
「…杏寿郎さんは別れが怖くないのですか」
「怖くはない」
彼の瞳は真っ直ぐ私を見つめ、そして、真剣だった。
「悲しいと思う。君が目の前から消えてしまうのは悲しい。しかし、それはどうしようもない。努力で変えられることでもない。だから、後悔しないように、この儚い幸せな時間を大切にしようと思っている」
手が伸びて、私の頬に触れた瞬間、視界が潤んだ。
「俺は君が好きだ。こんなに愛おしい気持ちになったのは初めてだ」
目を細めて、愛おしげに私を見つめている杏寿郎さんに胸が締め付けられた。
別れを恐れ、距離を置くことが私にとって最善の選択なのだろうか＿＿＿＿
「杏寿郎さん」
「ん？どうした」
私も濡れたタオルを傍に置いて、杏寿郎さんの方を向き、ゆっくり沈んだ。
「杏寿郎さん、あったかいですね」
「君の方が熱いが…」
「…私も杏寿郎さんのことが好きです」
そう言うと杏寿郎さんの顔がポフンっと赤くなったのを見て笑う。
「病人に近付くから熱が移ってしまうんですよ」
「唐突だなぁ…君は」
杏寿郎さんが強く抱きしめてくるので、少し苦しいが、安心した。
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丸(プロフ) - グミさん» わぁぁ！！グミさま〜！！お優しいコメントをありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡グミさまの心を少しでもホワホワさせることができたのなら幸いです！こちらこそ長い間お付き合い下さりありがとうございました！<(_ _*)> (1月30日 11時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - 途中まで読んでいて、でも忙しくて全然読めてなかったのですが、ちらっと除くと完結、と出ていたので一気読みしてしまいました！2人と別れる時、涙が溢れてきました。でも！再会できて良かったです！！しあわせになって、良かった…！コメント失礼しましたm(*_ _)m (1月30日 6時) (レス) @page50 id: 9cb77040e4 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - maxiahさん» お久しぶりです！maxiah様！(*´∇｀)心が浄化されましたか！それは光栄の極みです！！長い間おやすみしていたのにも関わらずお優しいお言葉胸にしみます(*/-＼*)素敵なコメントをありがとうございました！m(_ _)m (2022年4月7日 17時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
maxiah(プロフ) - お久しぶりに拝見させていただきました。はぁ心が浄化されます。好きです。 (2022年4月6日 22時) (レス) @page37 id: f2fb6597c0 (このIDを非表示/違反報告)
龝(プロフ) - 墨染さん» わぁぁ！墨染さまっ！こんばんは！こちらこそ、墨染さまとお話する時は安らぎの一時です！いつもありがとうございますm(_ _)mこれからも、墨染さまを幸せにできるようなお話作りを頑張ります…！（*´▽｀*） (2021年7月6日 22時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
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