にゃんが二十七匹 ページ27
「A、俺の傘においで」
「Aさん、僕の傘にお入りください」
「あ、今はもうポツポツ雨だし、そこまで気にする必要は……」
そう言うが、二人の目が怖いので、しぶしぶまずは杏寿郎さんの傘に入れさせてもらう。
少し頬を膨らませる千寿郎くんは可愛い。
「A、あの男は思っていたよりも良い人だったな」
「うん、松尾は良い奴だよ」
やっぱり松尾には悪い事をしてしまった。
今度松尾の好きなクレープを買ってきて渡そうと決めた。
「Aさん、今日の朝忙しくて言えなかったのですが、とても綺麗です」
「え、もうっ、千寿郎くん〜、褒めるの上手いんだから」
「本当です、僕の傘に入りませんか?背なら問題ありません!背伸びしてでも、Aさんを濡らさないようにしてみせますっ」
千寿郎くんが少し積極的じゃないか?
そんな疑問を胸に抱きながらも、「じゃあ、」と入ろうとすると、腕を引かれた。
「今日のAは髪を下ろして少し毛先がクルクルとしているからか、新鮮だ!!愛らしい!」
ん?なんだろう、兄弟で私の褒め褒め合戦でもしているのかな?
私を褒めたところで、褒美も何も出てこないよ?
「ほら、A、まだこっちにいなさい」
優しく言ってくる杏寿郎さん。
私は思った。
やはりこの兄弟と距離が縮まり過ぎた気がすると。
めちゃくちゃ私の心臓に悪いぞ。
「兄上っ、Aさんを独り占めしないでくださいっ」
「む?独り占めをしているつもりは無い!千寿郎は朝、Aを独り占めしているだろう!」
「朝はあまり時間がないので関係無いですっ」
とんでもなく嬉しい争いをしてくれていらっしゃる。
だけど、
「早く帰らないと二人ともどんどん体が小さくなっていってますよ」
「むぅ!」
「そうですね」
三人で仲良く帰った。
しかし______
家に着いた頃、二人の姿というと、
「A、なぜ俺から離れる。こっちに来い」
少しだけ雨に触れてしまった為、思春期なのか?少しキレ気味の推定十六歳ぐらいの杏寿郎さんと
「ねねっ!」
推定三歳ぐらいの天使 千寿郎くんになった。
千寿郎くんは問題ないが…杏寿郎さん……!!
「あはは、杏寿郎くん〜、お風呂入って来な〜?体が冷えてるでしょう?」
「む、Aも一緒に決まっているだろ、こい」
いやいや!!
「杏寿郎くん、そういうのはね…」
「君付けするな、俺の事は杏寿郎でいい」
風呂は千寿郎くんからかな。
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丸(プロフ) - グミさん» わぁぁ!!グミさま〜!!お優しいコメントをありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。グミさまの心を少しでもホワホワさせることができたのなら幸いです!こちらこそ長い間お付き合い下さりありがとうございました!<(_ _*)> (1月30日 11時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - 途中まで読んでいて、でも忙しくて全然読めてなかったのですが、ちらっと除くと完結、と出ていたので一気読みしてしまいました!2人と別れる時、涙が溢れてきました。でも!再会できて良かったです!!しあわせになって、良かった…!コメント失礼しましたm(*_ _)m (1月30日 6時) (レス) @page50 id: 9cb77040e4 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - maxiahさん» お久しぶりです!maxiah様!(*´∇`)心が浄化されましたか!それは光栄の極みです!!長い間おやすみしていたのにも関わらずお優しいお言葉胸にしみます(*/-\*)素敵なコメントをありがとうございました!m(_ _)m (2022年4月7日 17時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
maxiah(プロフ) - お久しぶりに拝見させていただきました。はぁ心が浄化されます。好きです。 (2022年4月6日 22時) (レス) @page37 id: f2fb6597c0 (このIDを非表示/違反報告)
龝(プロフ) - 墨染さん» わぁぁ!墨染さまっ!こんばんは!こちらこそ、墨染さまとお話する時は安らぎの一時です!いつもありがとうございますm(_ _)mこれからも、墨染さまを幸せにできるようなお話作りを頑張ります…!(*´▽`*) (2021年7月6日 22時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
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