にーじゅいち ページ22
「さて!みんな帰るから先生のお車に乗って!」
「「「はーい!」」」
あの後、真花さんは救急車で病院で運ばれて、今はもう目が覚めたそうだ。検査入院のため一晩は病院で過ごすらしい。
真人くんにはその事を伝え、真花さんのご両親お家でお泊まりという形になるため、お迎えにいらっしゃり、そのご挨拶とお見送りを済ませた。今日はもう遅いので、後日真花さんを含めて事情をお話するつもりだ。
そして、俺が探しに行っている間に他の先生に子どもたちのお家にご連絡をして頂き、今はそれぞれ家へ車で送っている最中である。
歩美ちゃん、光彦くん、元太くんのお家にご挨拶と謝罪も兼ねて一緒に玄関まで行くのだが、その謝罪などをする前にお会いするのも久々ということもあり、その度に保護者と話が弾んでしまう。ダメな癖だ……。
そのため、19:00現在まだ哀ちゃんとコナンくんを送り届けることが出来ていない。
「本当に待たせてごめんね!ここから近いお家はどっちかな?」
そう2人に聞くと、後部座席に一緒に乗ってる2人は顔を合わせて
「私かしら?」
「灰原んちじゃね?」
と答えた。
2人はあまりお家のことを話してくれないし、だからといって話せば話すほど、本当に小学一年生なのかと疑いたくなるほど賢い。そのため迂闊に踏み込めない。今回だって2人のことを知る機会かもしれないが、探りを入れる素振りをみせると、多分2人は勘づいて嫌な思いだってするだろうし、知られたくない事だってあるはずだ。
だからここは慎重に……
「ってか灰原んち、多分A先生も知ってる家だと思うよ?」
「え?えーっと、どういう…」
「遅くなっちゃうわよ?いいの?」
「あっ、あぁそうだね、!」
車を発進させて哀ちゃんに道案内を頼めば、ここ右よ、次の信号を左折して、このまま直進。なんてすらすらと案内をしてくれた。それは迷いも不安もなく、良くも悪くもただただ家に帰りたい女の子のように。
そんな事を思っていると、ふと何となくこの道通ったことあるな〜と考えながら運転を続ける。
まぁそれはもう35なわけで、色んな道は通っては来てるからそう思うのも仕方がない。
「もうすぐね。」
大きなお家に広いお庭を持つ家を見て、あ、ここ工藤さん家に来る道だったのか、と軽く自分の中で納得した。
「ここよ。」
「えっ!?」
と思ったすぐにここだと言われて、急ブレーキにならないよう気をつけて止まる。
それは工藤さん家を少し通り過ぎた場所に停止した。
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瑠衣(プロフ) - 深夜さん» 拙作をご覧いただきありがとうございます。申し訳ないのですが、私の方ではトラブル回避のためそういった事は行っておりません。よってpixivでの投稿はご遠慮いただけると幸いです。ご理解の程よろしくお願いいたします。 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - ロシナンテ。さん» ご一読下さりありがとうございます。そ、それは……笑 名前が「なるみ」の方もいらっしゃいますものね、考えていませんでした……だいぶ個性的なお名前で素敵です笑 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - pixivで書いてもよろしいでしょうか?名前、タイトル変えます (2022年11月25日 12時) (レス) id: 880b7bddc6 (このIDを非表示/違反報告)
ロシナンテ。(プロフ) - 名前が成海だから名前がだいぶ面白いことに笑笑 (2022年11月24日 13時) (レス) @page1 id: 7c91679d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠衣 | 作成日時:2022年11月18日 6時