嫌いになんてなれなくて【黒○】【裏切り】 (ページ11)

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10話ページ11

教室に着くと、私に待ち受けていたのは

黒板消しが上から落ちてくるとか、そう身体的にやられるものじゃない

貴「皆おは、よ…」

私と目があった瞬間、逸らされるか睨まれる

酷い人は、ﾁｯて舌打ちをしてきた

精神的に傷つけてくるのだろうか

心臓に突き刺さる心の痛みが走った

夢「っ……！(ﾋﾞｸｯ)」

夢果ちゃんが私を見て怯えてるふりをした

それに気付いたさっちゃんが、慰めに入る

桃「夢果大丈夫？怖いよね…」

夢「…ごめ、ごめんね……」

桃「謝らないで！私達親友なんだから！」

親友…

昨日までその立場は、私だったでしょ？

何で昨日の今日で親友が変わるの？

意味が分からないよ、、

青「何榊原怖がらせてんだよ」

黄「そっちこそAっちを勝手に悪者扱いしないでほしいっス」

赤「悪者”扱い”じゃない。昨日のような行動を起こした時点でもう悪者だ。そうだよね、裏切り者さん？」

もう私には名前すらないの？

名前で呼んでよ

Aって

思い出も全部無くなっちゃったみたいで嫌だよ

緑「AにはAという名前があるのだよ。裏切り者などと呼ぶな。それに真の裏切り者はそっちだろう？」

紫「はぁ？意味わかんない事言わないでよみどちん」

やめて

喧嘩しないで

そんな事言っても、偽善者だのなんだの言われるだけ

だから言い留まった

なのに

夢「や、やめてよ……私なんかの為に喧嘩しないで」

夢果ちゃんは私が思ってる事を言葉にした

でも私知ってるよ

心の底では笑ってる事

そうやって泣いてはいるけど、嗚咽とか全然聞こえないし

顔全体を隠してるってことは、本当は笑ってるんじゃないの？

…あれ、私いつからこんな嫌な子になった？

桃「夢果はいい子だね……何とか言ったらどうなの？裏切り者」

さっちゃんにも、裏切り者呼ばわりされた

何で、私違うよ、やめてよ

貴「……のに」

青「あ？」

貴「私が夢果ちゃんと同じ事言ったら偽善者だのいい子ぶるなだの言うのに」

この言葉で、シンっと教室が静まり返った

けどそんなの一瞬にすぎなかった

赤「自分の事を正当化するつもりかい？見苦しいよ」

貴「そんな事するつもりないよ」

赤司との対立が起きそうだったその時

頭に重い衝撃が走った

殴られた、？

「黙ってろよ」

クラスの男子に殴られたんだ

黒/黄/緑「「A(っち)(さん)！！」」

こっちに来ないで

3人も殴られちゃうかもしれないから