167**リバウンド**早川Side ページ41
後半戦が始まっても、六条の奴らのプレイスタイルは変わらなかった。
縁多の顔には明らかに苛立ちが見えていた。
あいつの計画では、きっと俺たちは前半でボロボロになっているはずだったんだろう。
なのに俺たちは折れなかった。
そのことに焦り、苛立ち、周りが見えていない。
45(海常)−(六条)48と一進一退を進める試合。
六条のカウンター。
PGの縁多が荒々しいパスを6番にする。
外れる。
直感的に思った。
とっさに主将の位置を確認する。
その時、人1人がぶつかってきた。
俺をマークしている7番だった。
名前はえーと...小田巻(オダマキ)だっけ?
俺も負けじと押し返す。
ふと足元を見ると、俺の足を踏みつけそうだったからよけた。
「チッ」と明らかな舌打ちが聞こえた。
しかしこのやり取りはずっとやっている。
問題はここからだ。
小田巻は俺の鳩尾をねらってひじを振りかざす。
その時間1秒もかからない。
たぶんこいつは六条の中で一番素早くできるのだろう。
でもな、
「なっ…!?!?」
「残念、ハズ(レ)っ」
ひじを手のひらで受け止めた俺を小田巻は茫然としていた。
その虚をついて俺は小田巻の前に出る。
六条の奴はラフプレーが素早いが、全員狙うところが一か所だった。
おそらく全員で役割分担をしているのだろう。
そうなれば、動きもワンパターンになってくる。
だったら、動きを予測して防御をしてしまえばいいのだ。
小田巻が狙うのは鳩尾。
やってくるところがわかったなら、あとはガキのときに道場で習った、力を受け流す手法を少し応用して防ぐだけだ。
こんな形で役に立つとは思わなかった。
長年やってもいないのに体が自然に動いていたことに俺がビックリした。
ボールがリングに当たり、跳ねる。
もっと言うなら六条が素早くできるのはそれを集中的に練習したからだ。
いわゆる特化したのだろう。
俺にも特化したものがひとつある。
俺は森山さんみたいに3P決められないし、
中村みたいにディフェンスが上手いわけでもない。
小堀さんみたいに巧に動けないし、
主将のように作戦立てれないし、黄瀬みたいに相手の動きを模倣とか絶対無理だ。
でも俺にも皆より特化して、チームに貢献できることがある。
俺は足を力いっぱい踏み込み、ボールまで手を伸ばす。
「んがぁっっ!!(リ)ッバァアアアン!!」
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【青空】(プロフ) - リクエストこれにて、終了します。最終結果→高尾、桃井、宮地、青峰、今吉 (2014年11月27日 7時) (レス) id: 6af4b50c70 (このIDを非表示/違反報告)
わあみ - リクエスト、今吉さんがいいです! (2014年11月26日 22時) (レス) id: 5a331a7f49 (このIDを非表示/違反報告)
【青空】(プロフ) - ただいまリクエスト→高尾、桃井、宮地、青峰です。あと一人まで可能です。 (2014年11月3日 21時) (レス) id: 6af4b50c70 (このIDを非表示/違反報告)
【青空】(プロフ) - もちたろうさん» うわぁああぁ本当にリクしてくださってありがとうございます( ;∀;)半分冗談だったんですけど;;青峰君ですね、わかりました(*・ω・)ノ実は似たような理由で桃井ちゃんと一緒に出そうとしてました( ´∀`)w (2014年11月3日 21時) (レス) id: 6af4b50c70 (このIDを非表示/違反報告)
もちたろう(プロフ) - 黄瀬くんの買収により、あおみねくんがだるそーに来てたら私得です(・ω・`)!! (2014年11月3日 21時) (レス) id: 452acff633 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/aozora-kumo/
作成日時:2014年7月14日 18時