【歌い手】余命ゼロだった君から。【男主】

解説２ ページ30

続いてハナニラです。

これは、『ハナニラは俺には似合わないから』でした。

つまり、自分にしんみりしたのは似合わないから笑顔で見送ってほしい、離れたりしないから悲しまないでほしい、という意味です。

同時に、別れを覚悟したということを伝えるためでもあります。

少し切ないけど、もう決まったことだから……って感じですかね。



次はシラン(紫蘭)です。

この花は、私が個人的に好きな花でありしかも意味もピッタリだったので使いました。

『紫蘭にこの身を捧ぐ』とは「君を絶対に忘れない」的なニュアンスだと思ってください。

忘れることなど無いほど大切な思い出でしたって感じですかね。



続いてキツキスです。

これは二章の日記で出てきましたね。

一番最後のページでしたが、これは『私は明日死ぬだろう』と悟ったからでしょう。

一章での時間軸を合わせると、その前に天月さんは死期が迫った人のことについて考えながら病室に向かっています。

その考え通り、大翔くんは自分がいつ死ぬかわかったんでしょうね。



これは花言葉ではないのですが、日記の同じページの最後に『ギムレットには早すぎる』とありますね。

これは酒言葉でして、ギムレットには『長いお別れ』という意味があります。

早すぎると一緒にすることで、『死ぬには早すぎたのではないか』『生きられた時間は短くなかったか』という問いかけなどの意味となります。

やっぱりもう少し生きていたかった、という後悔の現れですね。



そしてカキです。

これは『クリスマスにはキャンドルを赤く灯して』の一番最後に写っていましたね。

永遠に眠らせて、つまりさよならを意味するようにとれます。

しかし本当は違うのです。

最終話にはこのようなことが書いてあります。
↓↓↓

『眠るのもいいけど、たまにはゆっくり思い出に浸るのも良いね。』

これにより読者目線で考えると、眠るだけではつまらないというような意味になります。

これは遺された人には分からない、少し切ない言葉ですね。



文字数の関係で次に続きます。

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