【歌い手】余命ゼロだった君から。【男主】

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まふまふside

『大翔っ、大翔……！！』

さか「最後までこんなかっこいいとか……もう、なんなん…」

うら「大翔……ありがとう、大翔……！」

そらる「大翔らしくて安心した……」

しま「会いたくなってきたな……」

せん「今までありがとうな、大翔……！！」

あま「大翔……！！ありがとうっ、ありがとう…！！」

君の心からの笑顔で動画が終わった。

久しぶりに見た、本当の笑顔だった。

いろんな想いが伝わって、本心が聞けて。

『……これ、公開しましょう。大翔のためにも、リスナーさん達のためにも』

さか「あったりまえや！せっかく大翔が残してくれた動画やねんから！」

あま「リスナーさんへのメッセージとかあるし」

そらる「大翔の笑顔が見られて良かったな」

せん「そうですね、久しぶりに見ました」

悲しみに暮れているだけの僕たちじゃない。

涙を拭って顔を見合わせた。

みんな、どこか前を向けたような顔になった気がする。

たったひとつの君からの動画で、僕らはこんなにも元気になれた。

大翔の力はすごい。

うら「せっかくなら、大翔の誕生日に公開しようぜ。明後日だったろ？」

さか「うらさん天才やな！みんなで生放送して、大翔のとこまで届くくらいがんばろうや！」

そらる「その前に残りの動画見ようよw」

せん「そうですよw」

『もう一個流しますよー？』

しま「流せ流せw」

『えいっ』


“〜♪〜〜♪”


そらる「曲？」

あま「だね」

悲しげなメロディーを奏でるピアノで曲は始まった。

儚い重なりが部屋に響く。

少しして、ミクは歌い始める。



“僕のとこまで君の輝きを届けてほしい”


“たまには思い出してくれないかな”


“あの頃の僕らの記憶”


“その光を僕にも見せて”


“満開に咲いたらきっと会いに行く”


“それまでずっと見守ってる”


“君への感謝を胸に”


“大空に羽ばたいて”


“君といつか、また会えると信じて”


“今までありがとう”




曲名は、『クリスマスにはキャンドルを赤く灯して』

最後に写っていたのはカキだった。


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