さんじゅうよん ページ36
．
≪現在のトップは二組です！≫
「さすがそらるさん、動くときは動く男…」
『ちゃんと動いてるとこ久しぶりに見たかも』
「たしかに」
そらるさんは青団だというのにも関わらず、どの組の女子も声援を送る。
もちろんうちのクラスも例外ではない。
私たち、赤団なのにね。
≪ただいまの結果は、一位、二組…≫
『みんなすごいね』
「結局そらるさんも一位かぁ」
周囲の生徒は、少しずつ移動し始めたり忙しそうに走っていたりする。
私も坂田くんのところに行こうかな。
『私、坂田くんの怪我の様子見てくるね』
「…僕も行く」
ほら、心配だしさ！となぜか焦ったように付け足すまふ。
どうしたんだろう、とは思ったが、面倒なのでそのまま入退場門へと向かう。
そこには折原くんの肩を掴んで歩く坂田くんの姿があった。
『坂田くん、大丈夫！？』
「おぉ、Aやん！こんくらい平気やで！」
「それなら一人で歩いて救護所まで行くか？」
「ちょ、センラ離れんといて！痛いねんから！！」
『痛いんじゃん…万里呼んでくるから待ってて』
折原くんとまふにその場を任せ、救護所へと走る。
と言っても、門からは目と鼻の先なのだけれど。
『万里〜』
「どうかしたの？」
『坂田くん、さっきこけて膝擦り剥いちゃって。あっちにいるから』
「わかった！」
近くに置いていた救急セットを持ち、坂田くんたちの待つ方向へ小走りで向かう。
「坂田くん大丈夫〜？」
「あ、宇都宮ちゃん！一応洗ってきたで！」
「じゃあ処置するね。染みても我慢してね！」
その言葉を聞いて、坂田くんは必死に消毒の痛みに耐えているように見えた。
けれど思っていたより傷は浅く小さかったので良かった。
これなら午後の棒倒しに支障も無さそう。
「ありがと…痛かったぁ……」
「いいえ〜！じゃあ私戻るね〜」
そう言うと、万里は私たちに背を向けて歩いていった。
私たちも各々の競技や係のためにささっと別れた。
はずだったのだが、歩き出そうとしたときに誰かに腕を掴まれた。
『ひゃあ！？』
「うわ、そんなにびっくりすると思わなかった」
『心臓に悪いから。で、何？これだけ？？』
違うよ！と首を振るまふ。
一体何をしに来たのだろうか。
「天ちゃんって友達が天文部だから、屋上のカギ持ってるんだけどね」
『ほお』
「もしAが良かったらだけど、」
．
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翡翠琥珀(プロフ) - 四つ葉＠甘エビ食べたいさん» え、ありがとうございます(泣)作者は夜行性なので深夜更新多めですが、このままだとわりと長引きそうなので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年8月16日 22時) (
レス) id: 6d037e75db (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉＠甘エビ食べたい - コメント失礼します！凄く良い作品です！作者様が大丈夫でしたらどんどん長編にしてほしいです！体調とかに気をつけて更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月16日 19時) (レス) id: 4ad016d14c (このIDを非表示/違反報告)
翡翠琥珀(プロフ) - 月さん» 私もそれ思います……てかAtRがどっちもかわいい…ありがとうございます！ (2020年8月16日 16時) (レス) id: 6d037e75db (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - そらるさんかわいいなぁ！？私に女子力くれよ！！(((って思いました← どうなっていくか想像できないから楽しみにしてますね！ (2020年8月16日 9時) (レス) id: 91209592d1 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 一緒に泣いてくれるなんて心強いっっ！！(←何言ってんだ) (2020年8月12日 23時) (レス) id: 91209592d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠琥珀 | 作者ホームページ：いつか作ります。いつか。
作成日時：2020年7月21日 15時
