【歌い手】僕だけの、放課後せんせー【ｍ.ｆ.ｍ.ｆ】

さんじゅうに ページ34

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「あ、さかたんとセンラくん！」


まふは二人を見つけて嬉しそうに指を差す。

女子と入れ違いで男子が入場し、整列する。
折原くんは第一レース、坂田くんは第二レースに出るらしい。

二人とも大きいからすぐに見つけられた。


「にしても女子の歓声が突然増えたね…」

『さすがすぎるね、あの二人もそらるさんも』


第五レース、つまり三年生の一つ目のレースにそらるさんが出場するのだ。

そらるさんは女子はもちろん、ゲームの話や勉強を教えてくれるなど面倒見が良いため、どの学年の男女問わず人気がある。
坂田くんはあのニコニコ顔で駆け寄ってきたり、ちょっと抜けてたりするところが人気。
逆に折原くんは、落ち着いた雰囲気とすらっとしたルックス、そして女子を寄せつけすぎないところも人気。

そりゃあこの歓声にもなる。


「あとでそらるさんイジリでもしよっと」

『ふふ、怒られてもしらないよ』


ちなみにいうと、まふもそこそこ人気がある。
スタイルや顔はいいし優しいし、女子慣れしてないところもいいらしい。

けどいくら女の子が好意を寄せてもまふは気が付かない。
むしろ、「僕なんかしたかな？？」などと悩みだす始末。


私的には助かるけど、それは同時に私の想いにも気が付いてくれないことを示すわけで。

鈍感な人に恋をするのも大変。


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