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さんじゅういち ページ33





とりあえず、自分の仕事を終えて席へ戻ろうとする。
たしか次は障害物競走…?

あ、坂田くんと折原くんの出番か。

そう思い出したとたん、入退場門近くで誰かに声をかけられた。


「A〜!!」

『坂田くん。あ、折原くんも』

「おつかれさま」


だだだだ、と走ってきたのは坂田くん。
その後ろから保護者みたいについてきたのは折原くん。

いつもはゆるくシャツを出してる坂田くんだけど、今日はきっちりズボンに入れてる。
テンション高く私に話しかける坂田くんを、折原くんはずっと優しい目で眺めてた。
もはやお母さん。


「おれがんばってくるわ!」

『うん、席で応援してるね』

「ありがとな〜!」

「坂田、そろそろ行くで。じゃあな、A」

『あとでね。二人ともがんばって!』


ひらひら手を振ると、坂田くんはぶんぶん腕を振りながら戻っていった。
…元気だなぁ。

二人の出番は女子のあとだから、のんびり席まで歩く。

うちのクラスの席にはそこそこ人がいた。
えっと、どこ座ろう…


「A、こっちおいで」

『まふ』


手招きされて、一番後ろの席に座る。
私はまふの右。いつも通り。


「おつかれさま。見たよ、なんか抱えて走ってるの」

『体育の豊岡先生が不機嫌だったからちゃんとしとこうと思って』

「はは、絡まれたらめんどうだもんね」

『さっきみたいに…ってそうだ。さっき手伝ってくれてありがと』

「僕でよければいつでも手伝うよ!」


さっきハチマキを結んでもらってから、少しドキドキしてる。
顔が直視できず、少しだけ目を逸らした状態で話す。

こうでもしないと顔が赤いのがバレてしまいそうだから。

けどそんな心配をよそに、まふは楽しそうに競技を見てる。
ドキドキしてるのが私だけで、少し悔しい。


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翡翠琥珀(プロフ) - 四つ葉@甘エビ食べたいさん» え、ありがとうございます(泣)作者は夜行性なので深夜更新多めですが、このままだとわりと長引きそうなので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです! (2020年8月16日 22時) (レス) id: 6d037e75db (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉@甘エビ食べたい - コメント失礼します!凄く良い作品です!作者様が大丈夫でしたらどんどん長編にしてほしいです!体調とかに気をつけて更新頑張ってください!応援してます! (2020年8月16日 19時) (レス) id: 4ad016d14c (このIDを非表示/違反報告)
翡翠琥珀(プロフ) - 月さん» 私もそれ思います……てかAtRがどっちもかわいい…ありがとうございます! (2020年8月16日 16時) (レス) id: 6d037e75db (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - そらるさんかわいいなぁ!?私に女子力くれよ!!(((って思いました←  どうなっていくか想像できないから楽しみにしてますね! (2020年8月16日 9時) (レス) id: 91209592d1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 一緒に泣いてくれるなんて心強いっっ!!(←何言ってんだ) (2020年8月12日 23時) (レス) id: 91209592d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠琥珀 | 作者ホームページ:いつか作ります。いつか。  
作成日時:2020年7月21日 15時

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