にじゅう ページ21
あれから話はテンポ良く進み、男子は棒倒しについて、女子は応援団に入る人を決めていた。
しかし、ここからが中々進まない。
『去年は学ランで男装、一昨年はコスプレ、その前は法被なんだけど、したい人いない？』
「応援団ってアレだよね、体育の鬼ババにしごかれるやつ…w」
『うん、そうw』
この通り、面倒事には首を突っ込みたくない人がほとんど。
一応一人は決まったけど、各クラスから出さなきゃいけないのは三人。さて、どうするべきか…
「なあA、今ってわし一人しか決まってないんよな？」
『うん、棗だけ…』
元気よく手をあげたこの子は、黒川棗。通称くろ。
高校に入学して初めて出来た、私の一番の友達。
「んじゃあ〜…Aが一緒にしてくれんかったら、わしもやらん！」
『へ！？なんでよ！』
「だって志麻に頼まれたんやもん」
『志麻先輩？なんで』
「足が綺麗な女の子、例えばAとか応援団してくれへんかな〜って言ってた」
『いや、それでする理由には…けど棗、声デカイし頼れるし…ん〜……』
むむむ、と少し思案。
すると棗が近付いて、声を潜めて話しかけてきた。
「もし他のかわいい格好してる女の子にまふが惚れちゃったらどうすんの〜？」
『え……』
「まあ別に？わしはどっちでもええけど？？」
『……する』
「乙女やなぁw」
『うるさい』
ぷぷぷ、と笑いながら私の肩をつつく棗に思いきりデコピンする。
いたぁい！と騒ぐ棗を無視して女子に向き直った。
『あと一人なんだけど…』
「Aちゃん、私も良いかな」
そう話しかけてきたのは、学年のマドンナ的存在の宇都宮万里ちゃん。
すごくかわいくて、たまに話すときはつい緊張しちゃう。
『もちろん、すごく助かる！ありがとう宇都宮さん』
「ふふ、宇都宮さんって固いし万里って呼んで？私も棗ちゃんとAちゃんのこと呼び捨てしてもいいかな？」
『…うん！』
「なになに、わしも混ぜてぇぇえ！」
良かった、すんなり決まって。
その後すぐにチャイムがなり、私たちは散り散りになって次の授業の準備をする。
この日はずっと棗と万里と一緒だった。
お昼を一緒に屋上で食べたり、移動教室に行ったり、休み時間にお喋りしたり。なんだか青春って感じ。
話せば話すほど万里は良い子で優しくて、完璧だけどどこか抜けてる。
スタイルも良くて、棗と二人で『女でも惚れる』って騒いじゃうほど。
一日はあっという間に過ぎ、ついに放課後になった。
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翡翠琥珀(プロフ) - 四つ葉＠甘エビ食べたいさん» え、ありがとうございます(泣)作者は夜行性なので深夜更新多めですが、このままだとわりと長引きそうなので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年8月16日 22時) (
レス) id: 6d037e75db (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉＠甘エビ食べたい - コメント失礼します！凄く良い作品です！作者様が大丈夫でしたらどんどん長編にしてほしいです！体調とかに気をつけて更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月16日 19時) (レス) id: 4ad016d14c (このIDを非表示/違反報告)
翡翠琥珀(プロフ) - 月さん» 私もそれ思います……てかAtRがどっちもかわいい…ありがとうございます！ (2020年8月16日 16時) (レス) id: 6d037e75db (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - そらるさんかわいいなぁ！？私に女子力くれよ！！(((って思いました← どうなっていくか想像できないから楽しみにしてますね！ (2020年8月16日 9時) (レス) id: 91209592d1 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 一緒に泣いてくれるなんて心強いっっ！！(←何言ってんだ) (2020年8月12日 23時) (レス) id: 91209592d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠琥珀 | 作者ホームページ：いつか作ります。いつか。
作成日時：2020年7月21日 15時
