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「入りたい、です！」
チャンスは今しかない、と迷わず頷いた。
オーディションなしに、爽と同じ部活に入れる。それも、大先輩に当たる96猫さんの推薦で。
こんなチャンスは、二度と来ない。
すると、棗ちゃんは笑顔でうん！と頷いて、じゃあ早速……と、音楽室の中へと走っていた。
急激な棗ちゃんの行動に驚き、慌てて後を追うと、中で何かを探しているであろう彼女の後姿が見えた。
「あれー？ここにはないんだっけ」
何を探しているんですか、と声を掛ければ、入部届！と元気な声が返ってきた。
その言葉で、そういえば入部届貰ってなかったな、と思い出す。
そうとなると、先輩だけに探させるわけにもいかず、手伝います、と棗ちゃんの傍へと駆けた。
入部届を探すこと数分。先生の机の周りや、書類が入っていそうな棚も探したが、一向に見つかる気配がない。
「うーん、しょうがない。部長に取りに行くしかない」
「部長……？」
「うん、部長。というわけで今から3年の教室に行くけど、ついてくる？ここで待っとっても良いけど」
「あっ、はい、行きます！」
棗ちゃんの手を煩わせてばかりではいけない、と役に立つかは分からないがついて行く選択を取った。
3年生の教室に近づくにつれ、胸元に青いリボンもしくはネクタイを付けている人の割合が増えていく。
そして、その中で他学年だと主張する赤と黄色いリボンを揺らす私たちは、少なからず目立ってしまっていることは重々自覚していた。
面倒ごとを避けるためにも、不審な目で見る3年生の視線を出来る限り避け、棗ちゃんの後ろを必死に追う。
軽音部の部長がいるであろう教室の前に着くと、棗ちゃんは遠慮なくずかずかと教室の中へと入っていった。
「しっつれいしまーす！……あっ。部長発見〜！」
発見、という言葉と同時に、机に突っ伏して寝ている人の背中を思いっきり叩いた。
そんな彼女に対して、目立つことをあまりしたくない私は、入口の方からそっと教室の中を覗いていた。
「……何。痛いんだけど」
背中を叩かれた＿＿恐らく、軽音部の部長である先輩は、のろのろと体を起こし、気だるげそうな声を上げた。
どこか、そらるさんを彷彿させる声だな、と思った。
そらるさんがこの学校にいるかもしれない＿＿そう言った爽の言葉が頭を過る。
顔も確認しようとしたが、教室の後ろのドアから覗いている私にはどうにも確認しづらく、見ることは叶わなかった。
終わり
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らむね - え…すこ← (2020年6月8日 22時) (
レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
りょうか＠狂花水月(プロフ) - ゆーひさん» 忘れるわけがない笑笑 嬉しいって言ってくれると私もすごく嬉しいです◎ ありがと！！更新頑張ります(`･ω･´)b (2020年4月9日 17時) (レス) id: 2fccda524d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ - よかった！覚えててもらえた！！笑 またりょうかの小説読めて嬉しい！更新頑張ってね！ (2020年4月9日 14時) (レス) id: b9150210a3 (このIDを非表示/違反報告)
りょうか＠狂花水月(プロフ) - ゆーひさん» え待ってゆーひ？！めっちゃ覚えてるよ……！！実は大好きな作者さんが最近復帰してて、それ読んだら私も復帰したくなっちゃったんだよね笑笑 ありがとうございます……(´；ω；｀) (2020年4月8日 23時) (レス) id: 23902dfb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ - なんとなく占ツクみてたら、復帰しててびっくりした！！私のこと覚えてるかな・・・？リメイク版も素敵でした♪ (2020年4月8日 21時) (レス) id: b9150210a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りょうか＠狂花水月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a812e7560b/
作成日時：2020年3月31日 13時
