姐ゴリラ系眠り姫 (ページ22)

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出会い【薔薇】ページ22

リドルside

彼女との出会いは今思えば奇跡とも言える

元々クラスも違ったしお互いの事は興味なんて無かった

初めて会ったのは僕が寮長になりたての頃だった

たまたますれ違った時に彼女がプリントを落としたのに気付かなかったのか僕が拾って彼女に声を掛けた

「君、これを落としたよ」

『ん?私?』

「他に誰がいるというんだい」

僕は若干呆れながらも彼女に手渡した

彼女は確かにと笑いながら受け取った

『今度礼をするよ、えっと名前何だっけ?』

「リドル・ローズハートだ」

『おっけ、リンゴ飴君ね』

急に言われた時は驚いた。だって名前にかすりもしていないんだよ。

「ちょっと、そのあだ名はやめてくれないかい?」

彼女は笑いながらそれは聞けないなァと言って去って行った

正直これ以上はあまり関わりたくないとまで思った

それから数日後教室に彼女がやってきた

『リドル・ローズハート君はいるかな?』

「何だい…って君か」

数日前と変わらない笑顔で

『礼をしに来た、放課後にあのオンボロ寮へ来てね、礼はそこでするから。そんじゃ』

「ちょっ僕はまだ何も言って無いよ!ってもういないし…」

当時の彼女はすばしっこさで言えばラギー・ブッチと引けを取らないレベルだった

僕の話を聞かずに行ってしまったからこのまま行かなかったら後々面倒だと思った

だから放課後ハートの女王の規則を破らないように早めに教室を出てオンボロ寮へ向かった

オンボロ寮に着くなり笑顔で出迎えてくれた。中は割と綺麗で

オンボロなのは外だけなのだと思った

『さ、上がって』

そう言われ大人しく上がらせてもらった

「礼をしてくれるのは嬉しいけど手短に頼むよ」

と言うと彼女はハートの女王の法律ってやつ?と聞いてきた。驚いた。失礼だけどそう言った事に関して無知に見えていたから意外だ。

「そうさ、だから手短に頼んでいるんだ」

『流石ルールに厳しいね。でもここでは私がルールだ。ここにいる限り私のルールには従ってもらうよ』

そう真剣な眼差しで言ってきた。君はそんな顔も出来たんだね(失礼)

『それとも…ルールに厳しい君がルールを破るというのかい?』

ﾆﾔﾆﾔと不敵な笑みでそう言ってきた。この僕がルールを破る???そんな事ありえない。でもハーツラビュルのルールも守らないといけないし…

『ここにいる間はハーツラビュルのルールは無効だからね』