＊イタズラしようかな【Undertale AU】

君が好きだから【DS!Blue】 ページ49

DreamswapのBlueの自己満短編小説です。

彼は今日もイタズラをする。JRのボスにも、ソウルレスにも。いつもながら、彼女にだけイタズラが多い。

彼女はA。JRに勤める人間だ。毎日Blueにイタズラされて気が滅入っているらしい。
散歩中、食事中、寝ている時でさえもイタズラされる。そのせいで薄らとクマが出来てしまっている。

「…はははは！！それくらい気付いてよ、鈍臭いなぁ！」

またイタズラされたらしい。扉を開けたら上から虫のおもちゃが大量に降ってきたんだ。
彼女は怯えてその場にへたり込んでしまった。目に涙の層を作って、鼻が赤くなっている。

「…泣いちゃうの？これくらいで？」

彼女は馬鹿にされるのが嫌いで、そんなことを言われてしまっては泣きたくても泣けないと意地を張る。
そのことをBlue自身も知っていて、上手いこと泣かせないようにしている。

彼女の泣き顔も彼は好きだが、泣かせると面倒だし、何より本当に彼女から嫌われるのが嫌だと思っている。

「(君って本当に単純だなぁ…だからこそ遊んで楽しいんだけどね)」

一日するイタズラの数なんて数え切れやしない。彼女にだけ多いのだから、倍負担がかかっている。
彼女は少しばかり辛そうにしているが、悟られないようにいつも笑っている。

そのことに気が付いているDreamとInkは彼女に会う度になにかしようとしてくれる。
Dreamは癒すために頭を撫でて、ハグをする。InkはBlueに折檻しようとする。

まあ、彼に何を言ってものらりくらりとかわされてしまうだけなのだが。
翌日。今日も彼は彼女にイタズラするために朝から早起きをする。

「(今日は寝起きドッキリを仕掛けてやろうかな)」

そんなことを考え、おもちゃのバズーカを持ち彼女の部屋へと入る。バズーカを打つ準備をする。

「…おっはよう！Aちゃん！！よく眠れたかな？」

挨拶と同時に彼女目掛けてバズーカを打つ。…反応はなかった。嫌な予感がして布団をめくると…
目から大粒の涙を流す彼女の姿があった。彼は珍しく焦っていた。誰が見ても分かるくらいに。

「は、なんで泣いてんの…僕、泣かせるほどの事、してないじゃん」

罪悪感を感じて早口で喋る。自分はそれほどの事をしたのか？いや、そんなわけない。自問自答をする。
だが、黙って泣いているだけの彼女を見て彼も黙り込んでしまう。

とうとう彼が口を開いた。

「ごめん…ちょっとやりすぎた…かも…だから…お願い…泣かないで…」

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