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自来也様と二人。
一体、何を……？
「A、あの時の印……"木遁"じゃな？」
「……………」
「鎖はわかる。お前とナルトの母、クシナの得意だった封印術・金剛封鎖じゃろ。どうやって会得したかわからんが……」
「…………」
あかい、眼。
この世に絶望した眼。
「……あの日、私を攫った人がこの術を教えてくれました。"母親のことも父親のことも忘れたくないだろう"。そう言って」
「九尾の事件の日か……」
「ナルトの誕生日です。……父さんは、あの日、私と約束したんです」
『必ず帰ってくる。母さんもナルトも、父さんも』
「暗部の人、数名が護衛にいました。……でも、九尾が暴れて……暗部の人に護衛されながら避難所に向かう途中……」
「護衛は皆殺され、攫われた。か……」
私は頷いた。
……私は、ずっと、待っていた。
避難所に行くのを嫌がるくらい。
「……木遁はどうやって会得をした？」
「それは……」
首を横に振る。
それはわからない。
気付いたら、私は木遁が使えたのだから。
……よくわからない場所で、鎖の扱い方と木遁の使い方を教えられた。
「何回か殺されかけたので、何回も逃げては捕まって……イタチと会った日、ようやく解放されたんです」
「イタチが助けたのか？」
「会っただけです。その日から私はイタチと行動しました。その時、約束してくれたんです」
「それがおぬしを木ノ葉へ送り届けることと、ナルトと一緒に過ごさせることか」
「はい」
「攫った奴について、何かまだあるかの？」
「……優しい時があったんです」
「？」
私を見る目が、とても穏やかで優しい時。
懐かしむように、悔いるように、優しい時。
あかい眼が、優しい時。
続く (更新停止中)
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作者名：枯葉 | 作成日時：2022年5月29日 23時
