Hug Ⅱ (ページ6)

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深澤side

紙袋に荷物をまとめてまた病院に戻ってくると、2階の入院スペースに案内された。

と、その時。

翔「っ、やﾞああ、！んん、あぁ〜、、！」

“入院ルーム”と書いてある扉の方から、翔太の嫌がるような、怖がっているような声。

反射的に慌てて駆け込むと、普段あまり見ない男性の看護師さんの膝で藻掻くように暴れながら泣いている翔太がいた。

深「あの、深澤です。どうかしたんですか…？」

俺より少し若いくらいのその人は、どうも、と頭を下げて自己紹介をしてくれた。

どうやら今日一緒に泊まってくれるスタッフの1人らしい。

看「ここの辺りが痛むと無意識に引っ掻いちゃうみたいで。傷が出来ると良くないので、爪を切らせてもらいました」

看護師さんに手をパッと広げられて俺に見せられる翔太が無防備で、ちょっと可愛かった。

翔太は爪切りが苦手で照でも苦戦するくらい。

伸びてただろうなぁ…と申し訳なくなった。

看「ベッドの上で身体の動きを制限する、とかも出来なくはないんですけど、翔太くんは嫌がるタイプだと思ったので」

そうだ。

翔太は分厚い毛布もモコモコのパジャマも好きじゃない。

まさに、何かに自分の動きを抑制されるのを嫌がるタイプ。

きっとまだ会ったばかりの翔太のことをよく理解していて驚いた。