【降谷 零】TIME OUTSIDE SERVICE【名探偵コナン】

Episode45.NIGHTMARE ページ45

SPARKLING LOVER 編

※純黒の悪夢の冒頭のカーチェイスの後です。

夜の11時過ぎ、彼へのプレゼントを机の上に大切に置いて眺めていた。
クリスマスデートはどんなプランでデートをしようかな。

「安室さん大丈夫かな」

私に連絡も無く休みなんて心配だ。
安室さんを想う時間があっという間に過ぎて12時。
もうそろそろベッドに入り目を瞑ろう。
不安な時間が速く過ぎるには、寝ることが1番。

どうしても寝れなくて小説をベッドで読んでいると、インターホンが鳴った。
こんな時間に誰だろう。
ドアに空いている小さな覗き穴を覗き込むと金髪の綺麗な髪が見えてすぐに鍵を開けた。

「安室さん！」

ドアを開けるとそこにはスーツ姿の安室さんがいた。
正直、スーツ姿を見るのは初めてだったしどうして安室さんがスーツ姿なのかよく分からない。

「どうしたんですか？」
「A」

とりあえず安室さんを玄関の中へ入らせ、温かい飲み物を用意しようと思ったが、名前を呼ばれ
強く抱きしめられた。
私の勘違いかはわからないが、安室さんからはほんのり煙の匂いがする。

「安室さん…？」
「いつも不安にさせてごめん」

初めて聞いた彼からの謝罪。
どうして？何故今そんな事を言うの？

嫌な予感がして涙が出てくる。

「何言ってるんですか…安室さん。私なら大丈夫ですよ」
「探偵の仕事で少しの間、会えないんだ。すまない」
「…待ってますよ。私、ずっと待ってます」

彼のスーツ姿は意外にも似合っていて、いつもの彼とは思えなかった。
安室さんの声は少し震えているような気がして、私の心を苦しくさせる。

「気をつけて、体を壊さないようにしてくださいね」
「あぁ」

彼は余裕なく唇を重ねる。
でも、彼から始めたキスは彼から終わりを告げた。
もう一度強く抱きしめられ、

「必ず帰ります」

そう言って私から離れ、彼は私の元から去った。
その場に立ち尽くす私の体がすごく重い。
胸騒ぎがする。

リビングに行き、静かな空間が嫌になってテレビをつけた。

「今の状況は煙が上がっており、現在、消化活動が行われています！！」

報道リポーターが焦った顔で中継をしている。
なんでも首都高湾岸線で火災が起き、大規模停電になっているらしい。

「…そう言えば安室さんも煙の匂いがしたな…」

何故か安室さんがいなくなりそうですごく怖くて、その夜テレビと電気をつけながら眠った。







NIGHTMARE(悪夢の始まり)

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