毒舌カエルの消失２ ページ9
入江正一からこの間、
「僕のせいで君のような人が生まれてしまった…本当に申し訳ない」
と謝られたけど、ミーはむしろ嬉しかった。
異変を感じたのは、昨日。
目を覚ますと、自分の身体に違和感を感じた。
その時に、入江正一の言っていたことを思い出した。
『君は、いつか、この世界から消えてしまう』
あぁ、このことか。
思ったことはそれだけだった。
そして今日、とうとう消える日が来た。
前兆があった訳じゃない。
ただ、長年頼ってきた直感。
「おいカエル」
談話室できっと最後になるであろう、オカマのケーキを食べていると、後ろから今まで本当に迷惑だった先輩が来た。
「お前、なんか最近おかしくね？」
「…なんでですかー」
「だってイタズラしても反応いつも以上に薄いし」
「そうですかー？」
特にそんな表に出てるつもりはなかった。
そういうことには敏感なベル先輩は、ミーの顔を覗きこむ。
「…それから、顔色悪ぃし」
「…余計なお世話ですー」
それはきっと、消える直前だから若干白くなってるせい。
「もうほっといてくださーい…」
そう言って立ち上がって席を離れる。
「……っ!?お、おい…カエル、お前…!!」
後ろからベル先輩の焦った声が聞こえた。
「…なんですかー」
「何って…お前、身体…っ」
「身体？」
そう言われて自分の身体を見る。
「…あ……」
自分の足元が、光って透けていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すー - すごくすごく感動しました！！そして泣きました！ (2015年10月17日 18時) (
レス) id: 16ba3c73d0 (このIDを非表示/違反報告)
虹恋 - 泣きましたああああ！！「世界最後の告白を」大好きなので本当嬉しいです！！ (2014年12月27日 21時) (レス) id: f76a935324 (このIDを非表示/違反報告)
魔紅黒夢(プロフ) - 久しぶりに大泣きしました｡はぁ〜ジョットさんに会ってみて〜 (2014年11月11日 19時) (レス) id: 8eb6cd5879 (このIDを非表示/違反報告)
優理☆ゆうり アニオタ?楽部☆ｗｗ(プロフ) - これを見るのは二回目なんですけど、やっぱり、泣いてしまいますね;つД｀) ジョットが死んでツナに会うとか。。。;つД｀) (2014年4月26日 12時) (レス) id: c4160be27e (このIDを非表示/違反報告)
剣姫(プロフ) - 椎さん» 本当ですか？そう言っていただけて嬉しいです！(*´∀｀) (2014年1月20日 7時) (レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：剣姫 | 作成日時：2013年9月19日 10時
