〜Quarantuno〜 ページ42
次の日、私は何事もなかったかのように過ごした。
いつも通り洗濯をして、掃除をして、ご飯を作って…
たまに泣いたあとなので少し目が腫れていたのに気づいて話しかけてきた人もいたけど、笑って誤魔化した。
…こんな化け物が自分だってジョットに知られて悲しくなった、なんて悲しいこと言えない。
「はぁ…」
「どうしたため息なんてついて」
「うわぁっ！？」
洗濯物を畳んでいると突然後ろから声が聞こえて、たたんで積んでいた洗濯物のタワーを崩してしまった。
「あ…すまん、ビビらせちまったか？」
「ううん、大丈夫だよ…Ｇ」
振り返ると申し訳なさそうな顔をしたＧがいた。
ぼけっとしてたから全然気づかなかった。
さすが、あぁいう仕事をしてるだけあって気配が全くないんだな、と思った。
「…で、ため息なんかついてどうしたんだ？」
「あ、えっと…ち、ちょっと疲れちゃったから…」
あながち間違いではない。
精神的にも疲れてきたし…
このことに悩みすぎて。
「そうか…」
疑う視線。
ここの人達は鋭い。
だから嘘はあまりつけない。
ついてもすぐにバレてしまう。
「……うん」
でも、ここは譲れない。
言う訳にはいかない。
いろんなものが壊れてしまう気がするから…
「…あ、そういえば」
「ん？」
「ジョットと最近どうなんだ？」
「……っ！」
それは、今一番私にとって禁句なのに…！
言葉に詰まったのにＧが気づいてしまった。
訝しげにしている。
どうしよう…誤魔化せなくなってきた…。
「…なんかあったのか」
「………」
ここはずっと黙っていることにしよう。
それが、一番自分にとって賢明な気がしたから。
「……おい」
「………」
「……はぁ…」
諦めたのか、溜め息をついて呆れた顔をしていた。
「まぁ本人が言いたくないことは余計に詮索するわけにはいかねぇしな」
「…ありがとう、Ｇ」
助かった。
Ｇがいい人で本当に良かった。
ただそれだけだった。
「あの、言えなくて…ごめんなさい」
「気にすんな、誰にだって言いたくないことぐれぇあるだろ」
にかっ、と笑って私の頭を撫でる。
その声と手の感覚がすごく温かくて、ジョットとは違うものがあった。
「ただ」
頭の上に置いていた手をどけて私と改めて向き直る。
「ケンカならすぐ仲直りしろよ」
ジョットが不調だからな、と残して彼はその場を去った。
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剣姫(プロフ) - 桜さん» そうなんですか？指摘ありがとうございます。 (2013年12月12日 10時) (
レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - ボカロの曲って本当は使っちゃいけないんですよ。犯罪ですから。 (2013年12月12日 9時) (携帯から) (レス) id: f012e85f71 (このIDを非表示/違反報告)
剣姫(プロフ) - 出席番号２１番さん» ありがとうございます！原曲、いい曲ですよねぇ(*´∀｀)期待に添えるよう、頑張ります！ (2013年9月18日 15時) (レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
りんちょ(プロフ) - えええええええ｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2013年9月18日 15時) (レス) id: 3a119346ee (このIDを非表示/違反報告)
出席番号２１番(プロフ) - とってもドキドキして冷や汗が止まりませんｗ原曲を知っていると胸が痛くなります。更新応援してます！頑張って下さい＾＾＊ (2013年9月15日 14時) (レス) id: c9b1900a65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣姫 | 作成日時：2013年8月25日 15時
