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謎の少女と、少しの引っかかり ページ1

「……フフッ。」
そう少し笑った彼女の顔は、美しく、儚く、恐く……だけど、他が感情が混ざっている気がした。その微笑みに隠れた感情にも、何かが引っかかった。

◇◇

高校1年の5月。親の都合で、田舎の村に越して来た。1年間だけこの村で過ごして、また戻るって。高1だし、1年だけだし。誰とも関わらずに静かに過ごそうと思ってた。
「苧環楓です。1年間よろしくお願いします。」
「苧環の席は……宵桜の隣だ。宵桜、手上げろ」
「はい。私の席はここですよ。」
言われた場所に座る。どうせ1年だし挨拶する程度だろう。そんなことを考えながら朝の準備を始める。ちょうど終わった頃に、相手から話しかけてきた。
「確か苧環さんでしたよね?はじめまして、宵桜蘇芳です。タメ口で構いません。わからないことがあったらなんでも聞いてください。」
いかにも優等生な、そんな雰囲気。わからないことは特にない、と言おうとしたら、ふとひとつの席が目に映った。
「じゃあ、そうする。この誰も座ってない席は何?」
「あぁ、そこの席は、ミセバ様の席ですよ。」
「ミセバ様?誰それ。」
「?ああ、説明してないんですね、先生。ミセバ様の事を説明するには、村に伝わる神話を説明しなくてはならなくて……。放課後空いてますか?」
「え?空いてるけど……。」
「よかった。それでは放課後、教室で話しましょう。もう一時間目が始まります。」
ここまでの話に違和感はなく、むしろ早くそのことについて聞きたいという気持ちが強かった。だけど、ひとつ何かが引っかかる気がする。
「わかった。じゃあ、一つだけ教えて。」
「…なんですか?」
「その、ミセバ様?は、」

“どうして、学校に来てないの?”

ここに机があるということは、そのミセバ様は高校生ということ。神話?に関係あるなら高校に通わせなければいい。でも机がある。ということは、もともとは学校にちゃんと来ていたはずだ。
「……それはですね。ミセバ様が、“神からの授かりもの”だからです。もうそろそろ神の元へ返さなくてはならないので、準備が行われているんですよ。」
「…は?」
神の元に返す?それって…。
「殺す、の?ミセバ様を。」
「…フフッ。」
そう少し笑った彼女の顔は、美しく、儚く、恐く……だけど、他が感情が混ざっている気がした。その微笑みに隠れた感情にも、何かが引っかかった。

✣✣

第1話にミセバ出せなかった…!
悔しい…!次回も出るか微妙です。
第3話では確実に出番あり!
頑張ります!!

村の神話とミセバ様。→



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mia - すみません、この話は更新不可能になりました。申し訳ありません (9月2日 12時) (レス) id: 7d16e59b7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mia | 作成日時:2023年3月22日 18時

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