四角関係

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咲紅を追うように朝食を済ませ急いで家を出れば既に3人で待っていた


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「ごめん、遅くなっちゃった」


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なんて言えば


『大丈夫だよ、おはよう』


と優しく声を掛けてくれる飛貴に挨拶を返す



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そして3人の3歩後ろを歩く
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いつも通りなはずなのに今日は少し違くて


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ー 『雄登、寝癖付いてるよ』

⠀⠀⠀⠀『ん？何処、直して咲紅』


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やけに咲紅が雄登に話し掛ける


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それを見て羨望の目を向ける飛貴


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こんなとこで失恋を再確認させられた様な気がして やけに心臓が煩く音を立てる




いても経っても居られず3人の横を通り過ぎ学校までの道のりを走る


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3人の前を登校するなんて初めてだった


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雄登はもう私に気なんか更々無いんじゃないか


飛貴はやっぱり咲紅が好きなんだ


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その2つの事が脳裏に付着しては離れず私の脳を蝕む


皆咲紅のモノになっては溺れていく



飛貴ですら咲紅に嵌っている事なんて分かってた


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苦しくて苦しくて 自分の存在を唯一の支えであったはずの雄登からも否定されている気がした


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無我夢中で走れば学校なんて直ぐで 教室の自席に着き 考える事から逃げるように ノートを広げた



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