四角関係

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額を合わせじっと見つめられる





顔に熱が集まるのも嫌な程に伝わって





『ねえ、俺とじゃ満たせられない理由でもあんの？』




「っ…」




再びそう訊かれればふるふると首を左右に振る




見透かされてるかも知れないけど私に残されたほんの僅かなプライドが邪魔をする








『なら、良いでしょ？』




そう告げた飛貴の唇は私の方へと押し寄せて


ゆっくりと重なった





「…ん、」




心まで溶かす様な ゆっくりと、深い口付けは雄登とは違う感覚に襲われて




ぎゅっと飛貴の制服の裾を握った





触れては離れ を繰り返せば次第に上がり始める息





『口、開けて』



吐息混じりに囁いたその言葉は僅かに残されていたプライドすら破り捨ててしまいそうな




リップラインを舌先でなぞられればそのまま飛貴の舌は素直に開かれた私の口内へと挿し込まれた





舌を絡ませたり歯列をなぞったり



全てが心地好くて ふわふわと 思考回路が上手く回らなくなってきて





やっと解放された口許にはお互いの絡んだ唾液が垂れ やけに熱っぽい吐息が洩れた




『A』




優しく名前を呼ぶその声に酔ってしまいそうで




「飛貴… っ」





抑えていた感情が溢れ出てしまいそうになる





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