1.はじまりはリンゴ飴 ページ1
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あの子との出会いは、忘れもしない、あの日。
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「んじゃ、またね」
「おー、気を付けて帰れよ」
親友のなかむに手を振って別れる。焼きそばの容器を捨てにいこうとゴミ入れ場へ向かう。適当に放り込むとがしゃん、と音が鳴る。
その時、たまたま目に入った特徴的な赤字で「リンゴ飴」と書かれた屋台が気になった。
(せっかくだし買って帰るか)
そう思ったら屋台に近付く。中途半端な位置にある最後の一本のリンゴ飴を手に取り、小銭を屋台のおっちゃんに渡す。
さて噛りながら家に帰るかと思いながら振り向くと、そこには——
「ごめんね、りく。リンゴ飴売り切れちゃったみたい。また来年食べよっか。ね？」
「えー！ やだ、やだー！ リンゴ飴食べたいの！ お姉ちゃんのけちー！」
リンゴ飴を買うつもりだったらしい二人の兄弟がいた。姉の方がこちらに気付いたようで、眉を下げ瞬時俯く。
その顔は、あまりにも美しかった。
滑らかで白い肌。髪飾りでまとめられたふわふわの髪。どこか強い意思を持った優しい瞳。
吐き気がするほど、美しかった。
「あの」
「あっ、すみません。ごめんなさい、うるさくしてしまって……」
「いえ、そうではなくて」
気付けば、俺はその人に差し出していた。
「これ、よかったらどうぞ」
——準透明にきらめく、赤いリンゴ飴を。
〜〜◯
評価、コメントお待ちしております。
どうぞ、よしなに。
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うい(プロフ) - あずきさん» お褒めのコメント嬉しいです。更新頑張るので、是非また来てくださいね。 (2022年9月23日 13時) (
レス) id: a7df37f5cd (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 面白いです~！！応援してますっ！！ (2022年9月23日 13時) (レス) @page1 id: fed7a00a2d (このIDを非表示/違反報告)
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