お兄ちゃん 参【鬼滅の刃】

佰参拾肆刀 ページ35

『_____!!!!』



息切れを繰り返し、呼吸が不安定になる

ここは?俺は今まで?



狭い視界で周りをみれば、見覚えのある部屋だ
俺は、ベットで寝かされている
そしてその横には朱色のマツバボタンが一輪いけられていた



『はぁ、はぁ』

心臓が痛い



そろそろこの奇病も終盤なのかな

首まであと数センチしかない




『帰ってこれたんだ』


そう、ほろりと言葉が出た





涙が止まらなくて、恐怖と安堵。そして罪悪感が心を埋めた




誰かが見てるんじゃないか

また追いかけられるんじゃないか



怖くて

動くことが出来なかった








とん、と扉を叩く音が聞こえた






「...Aくん、私です。しのぶですよ」



優しい女性の声に酷く安堵した

静かに開けられる扉からしのぶさんが顔をのぞかせた



『う、うぅ』


涙がとまらなくて、でもこのあとの恐怖がいっぱいで



「...もう大丈夫ですよ」


そういって、俺の手を優しく握った








ぱた、ぱたと足音が聞こえる


これは...この気配は







『...!獪岳!!』

やっぱり!まだしのぶさんの屋敷にいたんだ..会えてよかった

彼の口には竹筒が加えられており
俺を見た時、彼もまた泣いて、口を開けた




確かに牙があって、目も黒くなって、模様もついて









でも確かに、おかえりって言ったんだ

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