温もり いそじ ページ50
＊
映像の私が口を開く度に謎が増えていく。
『は・・・？』
映像の翼が口をポカンと開けて固まった。
そんな中、映像の私は翼の側まで寄って椅子に腰をおろす。
『何してんの。帰ってよ』
映像の翼に冷たくあしらわれても全く動じない。
私はまたも思考がフリーズして動けなくなった。
今日が昨日で、明日が今日って事・・・？
何それ。どういう事。
頭の中で自問自答を繰り返す。
『そんなに帰ってほしいなら、力ずくで追い出したらどうなの？』
そうしていても話は進んでいった。
え、ちょっと待って・・・
私は慌てて映像を見る。
『帰ってほしいんでしょ？ 追い出さないの？』
映像の私が両腕を広げて翼の方を向いた。
何してるんだろ・・・
『・・・ほら、追い出さないじゃない』
映像の翼はうつ向いていて顔がよく見えない。
しかし、体が僅かに震えていた。
何・・・？
『追い出さないんじゃない。追い出せないんだ』
呻くような声。
苦しみを無理矢理押さえつけているかのような。
映像の私は目を見開いていて、微動だにしない。
そこまでで映像が途切れた。
「え、あ、ちょっ・・・」
私は映像が流れていた方にてを伸ばす。
けれど、それでもう一度映像が流れる訳もなくて。
宙ぶらりんになった腕をそっと下ろした。
あの言葉の先に、何か大切な言葉があったはず。
私の知りたかった何かが聞けれていたはず。
私はもう一度、映像が流れていた場所を見上げる。
あれは誰が何のために流したんだろう。
「・・・え？」
ふと目の前の景色が霞んでいく。
真っ白だから分かりにくいけれど、確かに見えなくなってきた。
目を擦っても治ることはない。
急にどうしたんだろう・・・
まばたきをしたり目を見開いても治らない。
せめてもの抵抗さえも効かない。
結局何をしても止められず、そのまま私は意識を失った。
この夢はなんだったのか。
一体、誰が見せたのか。
はたまた ただの夢なのか。
私が無意識のうちに見た幻覚なのかは、分からない。
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ミラゴン - もう、感動して涙が止まりません。こんなにも感動する話は、こんなにも涙が止まらない話は初めてです。改めて恋、友情、そして、命について、考えさせられるお話ですね。また更新されるのを心待ちにしています。 (2019年2月25日 20時) (
レス) id: 5ed9be59f6 (このIDを非表示/違反報告)
Kokone♪(プロフ) - ありがとうございます！では、載せますね。お返事ありがとうございます。 (2019年1月15日 20時) (レス) id: 1acdcbf3ab (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - Kokone♪さん» Kokone♪様、初めまして。わぁ、お誘いいただきとても嬉しいです！全然構いませんよ。わざわざ報告していただきありがとうございます！ (2019年1月15日 19時) (レス) id: d18177599f (このIDを非表示/違反報告)
Kokone♪(プロフ) - smireさん、はじめまして。私、kokone♪申します。こちらの作品を、『泣けるお話、集めてみました。【探偵チームＫＺ事件ノート】』という私の作品に載せたいのですが、よろしいでしょうか。本当に泣けるお話なので、是非とものせたいです。お返事、待っています。 (2019年1月15日 17時) (レス) id: 1acdcbf3ab (このIDを非表示/違反報告)
smile - クローバーさん» クローバーさま、コメントありがとうございます。時には更新をしなかったり、一度に大量更新したりと不規則でしたが、ついに続編までいけました…(汗) 応援ありがとうございます！ (2018年3月27日 15時) (レス) id: d18177599f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：smile | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Niko-hp/
作成日時：2018年2月23日 18時
