俺らのマネは＊3【ハイキュー】

No.31 ずっと前から好きだった ページ33

及「実はずっとAに言えてなかったことがあるんだ」





徹の背景には

雲一つない真っ青な空



ほぼ真上からの太陽で影がかかることも無い

けれど目の前の光景は

とても絵になっていた





『…どうしたの？』





及「あのね」





改まって

そして何かを決心したかのように

こちらを真っ直ぐ見ている





中学最後の試合の帰り





それを思い起こすかのように

同じ場所で

同じ空気、同じ時間がなぞられていく





そんな徹に嫌な予感がした





“私、アメリカに行くことになった”





あの時私は

徹と一にそう告げた





徹もこのまま

そんな言葉を続けるのだろうか





徹が遠くに行ってしまう？





私の気持ちもまだ何も伝えられていないのに？









そんなの嫌だ









及「俺ずっと

Aの事が好きだったんだ」









なんて考える私に

徹はそう告げた









『……え？』









及「小さい頃から

Aがアメリカに行っちゃった時も

ずっと

Aの事が好きだった」









『……』









えっと、頭が全くついていかない









及「A？泣いてるの？」





なのに目からは涙が零れ落ちた





『や、ちが……これは……』





及「えっ、泣くほど嫌だった！？」





『違う！…違うの……』





及「えっと…じゃあ…」





意味が分からず泣く私に

目の前の徹焦っている





『すごく嬉しくて…

私だけだと…思ってたから…』





及「…え？




……ということはつまり」





今度は驚いた顔になる徹

ほんと忙しいヤツ





『私も…徹が好き

ずっと前から

アメリカにいた時も

徹のこと想ってた』





及「ほ、ほんとに！？」





『うん、ほんとに

徹の事、大好きで…！』





全て言い終わる前に

私は徹の腕の中に収められた





及「嬉しい！すごく嬉しいよA！」





『わ、私も、です』





＊









及「俺と付き合ってくれますか？」









『はい』

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