完全に ページ22
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乱歩さんがその異能力をいざ使うとなった時。
太宰さんがその近くによる。
ああ、つまんであげるなよ太宰さん!
しかしどうしたことか、無効化されないではないか。
ということは異能力ではない…?
そんなことを考えているうちにもう推理は終わったようだ。
「…なるほど」
それだけこぼした乱歩さんは、次々に筋の通った推理をしていく。
犯人は杉本巡査。
これで確定のようだ。
証拠となる銃に杉本巡査が手を伸ばした時異変を感じ、そっと太宰さんの後ろに引っ込んだ。
杉本巡査が銃の安全装置を外し、乱歩さんの方に向けた途端、太宰さんが中島さんの背中を押した。
「敦君行けっ!」
そうして杉本巡査が確保されると、乱歩さんは犯行時刻やら犯行場所やらを次々に当てていく。
この人すげえ。
神じゃん。
「どう、して…ばれるはず、ないのに…」
さて、これでもう帰れるだろう。
今度こそ背を向けようとしたが、太宰さんにさりげなく行く手を阻まれまだ帰れない。
挙句の果てに警察署のソファで待ってろなんて言い出す。
ばれたな。
これはほぼ確実に正体がばれた。
しかし遅い。
もうかれこれ40分は待っている。
するとやっと帰ってきた太宰さんたちが呼んでくる。
「さて、お嬢さん。心中の続きをしようじゃあないか」
「え、まだ続いてたんですか」
「さ、行こ―う」
「嫌ですよ」
そう言えばええっ?なんて言いながらこちらを振り向く。
「あ」
「え、今?」
これは100%気づかれた。
そんなに私変化著しい?
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作者名:のーと。 | 作成日時:2018年2月6日 18時